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2021年7月20日(火)

リニア工事 止めて

東京地裁に都内住民が提訴

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(写真)記者会見で提訴を報告する(左から)原告団長の三木一彦さんと梶山正三弁護団長=19日、東京都千代田区

 住宅地の地下深くにトンネルを掘るJR東海のリニア中央新幹線(東京・品川―名古屋間)建設工事による生活環境の破壊を懸念する東京都大田区と世田谷区の住民24人が19日、同工事の差し止めを求めて東京地裁に提訴しました。

 原告らは訴状で、リニアと同じ大深度地下トンネル(地表から40メートル以下)を掘削していた東京外環道の工事現場で陥没事故が発生したと指摘。JR東海が品川区で開いた説明会(6月8日)で「特殊な地盤はない」と説明し、追加のボーリング調査を行わないまま「住民の理解を得た」とする姿勢を批判しています。

 提訴後の記者会見で梶山正三弁護団長は「わずか40メートルの深さで『地上には影響がない』とする大深度法をもとに工事が進められようとしている」と述べ、住民の人格権と財産権が侵害されると強調しました。

 大田区に住む原告団長の三木一彦さん(リニアから住環境を守る田園調布住民の会代表)は「外環道の陥没事故で大深度地下トンネル工事の危険性が明らかになりました。取り返しがつかないことが起きる前に、なんとしても止めたい」と力を込めました。

 自宅の直下にリニアのトンネルが掘られるという原告の男性(75)=世田谷区=は「工事が始まれば周辺一帯に被害が及ぶのではないか。(地価の下落など)財産価値への影響も大きい」と危機感をあらわにしました。


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