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2021年7月17日(土)

きょうの潮流

 関東の梅雨が明けました。東京の都心はすでに真夏日。熱中症とみられる症状で病院に運ばれる子どもたちも出ています。コロナ禍と猛暑のなかで、五輪が始まろうとしています▼開幕を前に21日からは先行競技が予定されていますが、女子サッカーが行われる宮城はいまだに混乱。あくまで有観客を主張する村井知事に県民や医師会、周辺自治体からも反対の声が殺到しています▼新たな感染者が半年ぶりに1300人をこえた東京は拡大傾向に拍車がかかっています。続々と入国してくる五輪関係者からも感染者が次々に。まったく先の見えないドタバタ状態がつづきます▼国民と世界の人びとの安全と命を危険にさらす五輪強行の無謀。その姿に軍国日本の侵略戦争を想起する人も多い。破滅へと突き進んだ痛恨の過去を。戦前、幻となった東京五輪は国策によって返上されました。菅首相は五輪で政権浮揚をはかろうと。政治にほんろうされる五輪に理念はありません▼そんななか国際オリンピック委員会(IOC)のバッハ会長が広島を訪れました。周りは、市民らの「ヒロシマを利用するな」「東京五輪をただちに中止せよ」の叫びで騒然とした雰囲気に。平和を願いながら命をおろそかにするという相反した行動への反発です▼「勇気をもって決断するとき」。五輪中止を呼びかけたインターネット署名は45万人をこえ、政府や東京都、IOCにも渡されました。矛盾と混迷の果てに待ち受ける大きな危機。今からでも聖火は消せます。


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