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2021年7月7日(水)

きょうの潮流

 受験勉強などで使う単語帳。最近はウェブ上に単語帳をつくるアプリまであります。そんな単語帳アプリに、欧州の米軍基地で警備にあたる米兵たちが核兵器の配備場所などの秘密情報を書き込んでいました▼任務上の勉強のためだったとみられますが、情報はインターネットでアクセス可能でした。5月末、オランダを拠点とする調査報道機関ベリングキャットが伝えました▼同盟国のどこに核兵器を配備しているのか。米軍は公式には明らかにしていません。今回の単語帳アプリには核兵器配備基地の各弾薬庫を「ホット」と「コールド」に分けて記載していました。「ホット」は実際に核兵器を保管している弾薬庫とみられます。ベリングキャットが米軍などに問い合わせたところネット上から削除されました▼記事中で全米科学者連盟の核問題専門家ハンス・クリステンセン氏は、秘密にする真の理由は警備上の問題というより、「核兵器が不人気な国で議論を巻き起こすのを避けるため」。世論で核兵器が追い出されたくないのでしょう▼発効した核兵器禁止条約の署名国は86カ国にも。米紙ニューヨーク・タイムズは北大西洋条約機構(NATO)加盟国内でも支持が広がっていると報じています(6月10日電子版)▼この中で核兵器廃絶国際キャンペーン(ICAN)のティム・ライト氏はNATO加盟国が「条約加入に踏み出すのは時間の問題だ」と。唯一の戦争被爆国なのに署名拒否の菅政権。その道理のなさはいよいよ鮮明です。


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