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2021年7月6日(火)

九州北部豪雨4年 犠牲者悼む

生活・生業再建に困難

 死者40人、行方不明者2人を出した2017年7月の九州北部豪雨から4年となった5日、福岡県朝倉市では防災無線を通じて黙とうのサイレンが放送されました。

 災害当時、多くの住民が避難した同市の旧松末小学校では死者を悼む住民の姿が見られました。

 同市赤谷地区の女性(52)は、「毎年のように災害が起き7月5日を迎えるのが怖い」と語りました。ヘリコプターで救助された経験を述べ「災害は自分たちには起きないだろうと思わないで」と語りました。

 同市松末地区など山あいの地域の住民らは生活や生業(なりわい)再建の困難を訴えていました。

 8月に迫る被災者生活再建支援金の申請期限を前に、市外への転居を決めた男性(78)は、「本当は生まれ育った場所にいたいが先を考えると。今後の交通手段も無く、あれほどの災害を受けるとそこでは再建できない」と語りました。

 松末地区で自動車整備工場を営む男性(81)は、地域経済の復興について「まだ半分もいかないのでは」と語りました。道路や河川、農地など生活や安全の基盤が整わないなか多数の住民が地域を離れており、妻(80)は、「地域の人に助けられて営業してきましたが、地域全体の見通しがつかない」と話しました。


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