2021年7月6日(火)
きょうの潮流
あちこちで通行が止められ、封鎖される道路。周囲にはフェンスが張り巡らされ人を寄せつけない。巨大なスタジアムの閉ざされた空間はこのオリンピックを象徴するかのように▼きのう国立競技場の周りを歩いてみました。五輪開幕近しとなれば、いつもなら各会場の周辺は大勢でにぎわい、祝祭前の楽しげな雰囲気が漂います。世界中から集う選手団との交流が各地で盛んになり、子どもたちは異文化に触れあう機会にもなります▼国境をこえて人びとをつなぎ、人間賛歌をうたってきた人類の価値ある祭典。けれど…。なぜこの状況で強行しなければならないのか、そんな不信感がつきまとう。それは夢舞台に挑む選手にとっても不幸です▼私たちはコロナ禍で痛ましい現実を目の当たりにしてきました。職を失い、店を畳み、食料支援に並ぶ若者やシングルマザー。生活苦や人生を悲観してみずから命を絶つ人びと。しかも東京では再び感染が拡大し、やりきれなさが募っています▼同じ日、激戦を勝ち抜いた日本共産党の新たな都議たちが新宿駅前にずらりと並びました。「五輪は中止。命を守る政治を」の訴えはどこでも共感をひろげ、日常を早く取り戻したいとの強いねがいが託されました▼自公は目標に掲げた過半数に届かず、いまの政治を変えたいという意思がはっきりと示された選挙。この危機のなかで政治が優先すべきは何かを、国や都に突きつけました。それは、コロナの先にある新しい社会につながる道でもあるでしょう。








