しんぶん赤旗

お問い合わせ

日本共産党

赤旗電子版の購読はこちら 赤旗電子版の購読はこちら
このエントリーをはてなブックマークに追加

2021年7月3日(土)

きょうの潮流

 道路わきの献花台。花束に交じり、たくさんのお菓子やジュース、ひらがなで名前を書いた風船が置かれていました。曲がったままの電信柱とともに、いっそう痛ましさが募ります▼下校途中の小学生の列にトラックが突っ込み、7歳と8歳の幼い命が奪われた千葉・八街(やちまた)市の現場。そこは、歩行者と車との境がなにもない一本道でした。端を歩いても、すれ違う車からの風圧を感じるほどの▼近くに住む人は「抜け道で信号もなく、みんな飛ばす。大型車も通るし、おとなだって歩くのが怖い」。同じ道で小学校に通う高学年の児童は「車とぎりぎりで危ない。雨の日に傘が当たったこともある」と話します▼PTAからは歩道やガードレールの設置を求める要望書が市に出されていました。5年前にも付近の国道で同様の事故が起きていて、不安と怒りの声がひろがっています▼農道の周りに家が建ち、通学路に変わる。各地にみられる光景です。飲酒運転は論外ですが、少しでも運転を誤れば惨事につながる危険はどこにでも。歩行者よりも車を優先してきた社会のひずみが、こうした事故を引き起こしてきました▼背景には、道路整備や安全対策の予算を減らしてきた国や県の姿勢があります。欧米と比べても、交通事故死に占める歩行者の割合が高い日本。人に優しいまちづくりと逆行する行政。幼子たちは、いつも行儀よく一列になって歩いていたといいます。その姿を浮かべながら、道に立ちどまって強く思う。命を守るということを。


pageup