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2021年6月27日(日)

きょうの潮流

 先月88歳で亡くなった作曲家の小林亜星さんは、1998年から非核の政府を求める会の全国世話人を務めてきました。「核戦争の防止、核兵器廃絶の実現を求める」ことを掲げ、護憲と反核魂あふれる人でした▼CMやアニメソングだけでなく、“うたごえ”にも曲を提供。東京土建役員で、目黒九条の会の千葉一郎さんの詞に曲をつけた「うたってごらん“わ”のうたを」(2009年)は評判でした▼♪手をつなごう/輪になろう/平和の輪を…。YouTubeで聴いても、軽快な亜星メロディーです。先の戦争を体験した最後の“学童疎開世代”。原点は中学1年で終戦を迎えた疎開先の長野で聞いたうわさです▼「とんでもないものが落ちたらしい」と。「原爆は無差別大量殺人兵器。唯一被害を被った民族だから、日本政府は世界に向かって『廃絶』を言う義務がある」と全国世話人になった動機について同会のニュースで語っています▼毎年新春のニュースに短いながらも味のあるメッセージを贈り続けています。昨年は「日本国憲法が示す/不戦の誓いは/人類の英知/我等の誇り」。今年は「広島・長崎で殺された方々が、今再び号泣しておられます」と寄せ「核兵器禁止条約に参加する政府を実現し、非核の政府の展望開く転機の年に」の同会アピールへ賛同を表明しました▼「戦争が始まったら、僕たちの仕事はない。平和でこそ音楽も生きるのです。根気強く、声をあげ続けてほしい」。その遺志をしっかり受け継ぎたい。


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