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2021年6月16日(水)

きょうの潮流

 「歴史上、最も急進的な左派政権だ」。相変わらずの攻撃でトランプ前大統領が政治活動を再開しました。現政権をののしり、大統領選は不正との主張をくり返しています▼1年前、米国社会は暗闇と分断のさなかにありました。世界最多の犠牲者を出すコロナ対応の失態、警官による黒人市民の殺害。しかし、前大統領の行動は混乱に拍車をかけるだけでした。トランプ氏が大統領でなかったら、コロナ死の数は4割少なかっただろうと結論づけた医学誌もあります▼大惨事の連鎖に直面しながら「彼ほどなんの備えもしていなかった指導者はほかにいない」。トランプ氏のめいが一族の暗部を告発した『世界で最も危険な男』で強調しています▼この危機に対処するために必要なのは勇気、人徳、専門識者に意見を求め従うこと。そして責任を引き受ける強い決意と、みずからの間違いを認め進路を修正する態度である。だが、彼の常とう手段はその場しのぎのうそをつくこと、問題を先送りにして不明瞭にすることでしかないと▼いま日本でも同じような態度をとる菅首相や内閣に不信任案が突きつけられました。コロナ対応の失敗、それを認めない姿勢、あまりに貧しく冷たい支援。そのうえ、感染リスクを拡大する五輪の開催を強行しようとは▼国政を担う立場の者がさらけ出す、他人の命にたいするおぞましいほどの無関心さ。米国は新しい指導者を選びました。政治の大本である国民の命と健康を守れない政権は代えるしかありません。


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