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2021年6月5日(土)

きょうの潮流

 自民党本部の反対側歩道に続く長い列。手には「いのちを守る法律を」「性は平等」のプラカード。レインボーカラーのマスク姿で訴える当事者▼超党派議員連盟で検討している性的少数者(LGBT)をめぐる「理解増進」法案について自民党総務会が了承を見送ったことへの、5月末の抗議行動。題して「私たちはあきらめない #逃げるな自民党」です▼自民党内では「生物学上、種の保存に背く」(簗〈やな〉和生衆院議員)などの差別発言が飛び出しました。呼びかけた「fair(フェア)」の松岡宗嗣さんは当事者の一人です。「本当は性的少数者が安心して暮らせる世の中にするため、差別を解消する法律を求めています。『理解増進』という不十分な内容にも反対する自民党に落胆し、憤りを感じます」▼体と心の性が違うトランスジェンダーだと面接で告げて就職内定が取り消された人。「あなたは道徳的に許されない存在だ」と面と向かっての暴言で自殺まで考えた人…。「fair」への相談は後をたたず、法整備が待ったなしだと感じたと▼世界では80カ国で差別的取り扱いを禁止する法律ができています。サミット参加国で法整備されていないのは日本だけ。13人に1人が当事者といわれ、時代は急速に変わっています▼ネット署名は10日間で約10万人が賛同し、発言の撤回などを求める発信が全国で広がりました。「選挙で政治・政権のあり方を変えようと声をあげ続けたい」。誰もが自分らしく輝く社会にするため、連帯の包囲網を―。


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