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2021年5月14日(金)

きょうの潮流

 しろやぎさんから来た手紙を読まずに食べたくろやぎさん。くろやぎさんからの手紙を読まずに食べたしろやぎさん。互いに用事を手紙でたずねるが…。まどみちおさんが作詞した「やぎさんゆうびん」です▼ほのぼのとしたやりとりの童謡ですが、こちらはそうはいきません。質問とはまったく違う答弁をくり返す菅首相です。法政大学の上西充子教授は、都合よく論点をずらして答えるのが「ご飯論法」。相手の質問を読まずに食べてしまい、見ている者が不安になるのが「やぎさん答弁」だと▼感染爆発のもとでも五輪をやるのか―。コロナ禍での開催の可否を野党から相次いで問われながらいっさい答えず、呪文のように「国民の命と健康を守っていく」と唱える。あまりの異様さに「怖い」「壊れた」という声がツイッター上で飛び交いました▼国会や世間を騒然とさせるほど、なりふり構わずに突き進む首相。いまの日本の感染状況を「さざ波」と言い放った相談役の経済学者と同じ認識か▼あれだけの死者や重症者を毎日数え、医療現場からは悲鳴があがり、自殺に追い込まれるほどの絶望が渦巻く現状。それを無視する国や東京都に抗議する姿はひろがっています▼「コロナ禍で分断された人々の間に絆を取り戻す」。国民の多くが中止を求めるなか、丸川五輪相は開催の意義を強調しました。絆を失わせたのは何か、強行はさらに分断を深めないか、論議も考えることもせずに。「このままでは政府に殺される」。怒りの声を、もっと。


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