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2021年2月19日(金)

きょうの潮流

 だんだん腹が立ってきました。こんなことが許されていいのでしょうか。「究極の民主主義」「最後は市民が決める」。こう言っていたのはだれですか▼市民は決めました。大阪市は残す。廃止しない。それが昨年11月1日の住民投票の結論でした。その結論を議会で決められる条例でひっくり返そうとしているのが、大阪維新の会(代表・吉村洋文知事)です。2月府市議会に提出し4月に施行するというのですから驚きです。協力しようとしているのが公明党です▼大阪市を廃止し複数の特別区に分割する「大阪都」構想について公明党はかつて「百害あって一利なし」と言っていました。いつから「百害」は消えたのでしょうか▼大阪市は残すが権限と財源は府が奪う。それが今回の条例案です。それで政令指定都市と言えるのでしょうか。まさに骨抜き。名前は残っても大阪市の自治権はなくなってしまいます▼こんなことをやっている時でしょうか。新型コロナ感染による大阪府の死者数は東京都に次ぐ多さです。高齢者・医療施設でのクラスター(感染者集団)の比率が高く、無症状者を含めた社会的検査が求められています▼重症病床の使用率は高止まりのままです。緊急事態宣言の解除に前のめりの吉村知事に対し専門家は「医療体制ひっ迫は継続」「解除は時期尚早」とブレーキをかけています。PCR検査の抜本拡充や医療体制の強化・支援のために大阪市の権限と財源をいかす時です。それこそが民意にそった政治のあり方です。


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