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2021年2月2日(火)

きょうの潮流

 きょう、2月2日が節分となるのは1897年(明治30年)以来、124年ぶりのことだそうです。地球が太陽を1周する公転は365日と6時間ほど。その周期と暦のずれによるものです▼節分はほんらい季節の変わり目。立春だけでなく立夏、立秋、立冬の前日がすべて節分とされていました。1年の節目にあたる春の節分に重きが置かれはじめたのは室町時代からだといわれます▼「鬼は外、福は内」の豆まき。もとは、平安時代に中国から伝わった悪疫邪気を払う追儺(ついな)の儀式に由来します。鬼やらいともいい、朝廷の年中行事の一つでした。古来、鬼は「陰(おに)」ともいわれ、姿の見えない災いや病を表しました▼今年の節分はまさに目に見えない相手と格闘するさなかに。いつもとは趣も気持ちの込め方も変わってくるでしょう。緊急事態の延長もいわれるなか、命と生活を守るための必死の日々がつづきます▼「コロナそのものよりも、分断されることのほうが怖い」。ひとけのない新宿・歌舞伎町で働く人たちが先日テレビで訴えていました。感染拡大の悪者扱いされる「夜の街」の努力。国や自治体からの補償が足りず、休みたくても休めないジレンマがひしひしと▼国民の苦境や痛みをよそに、自粛や要請などどこ吹く風とばかりに深夜の会食を重ねる政権与党の国会議員。コロナ禍で肥え太る資産家。ほんとうに追い払うべきもの、暗闇にうごめく邪気とは何なのか―。そこを見誤って社会のつながりが断たれれば、鬼に笑われます。


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