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2021年1月13日(水)

きょうの潮流

 一斉休校中も学校が再開してからも「子どもにとって学校って何だろう、と毎日考え続けていました」。障害がある子どもの母親の話です▼オンラインで開催された、第20回全国障害児学級&学校学習交流集会での一コマです。予定が見えないと不安な息子は休校中も「夕飯は何?」「明日は何をするの?」と聞いてくる。親としてただあせるばかりで手いっぱいだった、と振り返ります▼4月の始業式。「また学校に行ける」と送りの車の中でハイになっていた息子を前に、来週から再び休校だと告げられず涙しました。「人の表情を見て取る子なので、不安にさせないよう必死でした」。再開後も行事中止など残念やがっかりの連続ですが、それでも楽しみに過ごす姿が。「友達や先生のコミュニケーションで成長するのが、この子たちの一番の学び」と学校の意味をかみしめています▼休校や生活制限は何をもたらしたのか。北海道教育大学釧路校特別支援教育研究室がその実態を調査。「破壊行動が増えた」「身辺自立面でできていたことができなくなった」など発達面に大きく影響しました▼さらに深刻だったのは、「てんかんの発作が増えた」「音や光の過敏の進行」など病気や障害が悪化したことでした。「安易に一斉休校にした罪は非常に大きいし、問題は今も続いている」と准教授の小野川文子さん。「学校は子どもの命も守る場だ」と訴えます▼学校って何だろう…。その答えの手がかりを探すため、おとなたちがつながる時です。


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