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2021年1月6日(水)

香港活動家支援の弁護士に 中国 資格剥奪を通告

 中国広東省深圳で拘束され、12月末に実刑判決が言い渡された香港の若い民主活動家を支援していた中国の人権派弁護士2人に対し、中国の司法当局は4日、弁護士資格を剥奪すると脅しました。

 香港からの報道によると、四川省と湖南省の司法当局は、盧思位弁護士と任全牛弁護士にそれぞれ通知を送付し、資格を剥奪すると通告しました。盧氏に対しては「不当な言論」を何度もインターネット上に発表したことを問題視し、任氏については「邪教団体」に関する弁護活動を理由にしています。これらの活動は、中国の弁護士法に反する行為などと批判し、弁護士資格剥奪の行政処分を行うと述べています。

 両氏は香港の活動家の家族の依頼を受け、裁判で弁護人となることを試みましたが、司法当局からは拒否されていました。

 盧氏は4日夜、声明を出し、資格剥奪について「人権問題にかかわる案件への長年の弁護活動の結果」だが、香港活動家の事件への関与が「決定的要因だと確信する」と表明。「圧力と迫害」だと述べ、「正常な軌道に戻るよう」求めました。

 香港メディアによると、盧氏は、2015年に一斉検挙された人権派弁護士らの弁護を務めて拘束(18年)された余文生弁護士の弁護士。任氏は、武漢で新型コロナの状況をネット上で発信し懲役4年の実刑判決(20年12月)を受けた市民記者、張展氏の弁護士だったといいます。

 香港の活動家12人は、8月に台湾に亡命しようと密航を試み、中国当局に長期間拘束されました。未成年を除く10人は昨年末の非公開の裁判で、懲役3年などの実刑判決を受けました。(鎌塚由美)


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