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2020年12月29日(火)

「JCPサポーターまつりオンライン」での志位委員長のスピーチ

 「JCPサポーターまつりオンライン」(27日)で志位和夫委員長が行ったスピーチは次の通りです。


写真

(写真)訴える志位和夫委員長

「あってはならない現実」を力をあわせて変えよう

 みなさん、こんばんは。日本共産党の志位和夫です。

 今年、2020年は、新型コロナウイルス感染症と格闘した一年でした。私たち日本共産党は、国会でも、全国各地でも、PCR検査を増やせ、自粛と一体に補償を、お困りごとは何でもご相談してくださいと、国民の命を守り、苦難を軽減する取り組みを進めてきました。

 こうした取り組みを通じて、私が痛感しているのは、新型コロナ危機が私たちの社会のもろいところ、矛盾を、レントゲンで映し出すように明らかにしたということです。

 長年の医療費削減の政策の結果、医療にゆとりがなくなり、コロナのもと多くの医療機関が赤字経営に陥り、医療崩壊の危機にひんしています。

 派遣、アルバイト、パートなど非正規で働くみなさん、フリーランスのみなさんが雇い止めに遭い、困窮に陥っています。

 「ジェンダー平等後進国・日本」、この矛盾がコロナのもとで噴き出しました。多くの女性が職を失い、DVなどさまざまな困難に直面し、そして女性の自殺が増えていることは、日本社会の大問題ではないでしょうか。

 高すぎる学費、貧しい奨学金のもと、アルバイト先を失い、多くの学生のみなさんが食うや食わずの暮らしを強いられている。政治の恥ずべき責任ではないでしょうか。

 みなさん。こうした「あってはならない現実」を、「仕方がない」とあきらめないで、変えましょうよ。力を合わせれば、必ず変えることができる。これは今年の取り組みでも、みんなで証明したんじゃないでしょうか。

 来年2021年、コロナを乗り越えた先は、元の日本に戻るんじゃなくて、すべての人々が安心して、希望を持って暮らせる新しい日本を、みんなで力を合わせてつくろうじゃありませんか。

「五つの提案」――日本を大本から変える歴史的な総選挙に

 来年は、総選挙が必ず行われます。

 私たち日本共産党は、市民と野党の共闘の力で、菅政権は終わりにして、新しい政権――野党連合政権をつくるために全力を挙げて、頑張ります。

 私たちは、総選挙に向けて、日本を変える五つの提案――「新しい日本をつくる五つの提案」を訴えてたたかいます。

 第1は、新自由主義から転換し、格差をただし、暮らし・家計応援第一の政治をつくることです。

 第2は、憲法を守り、立憲主義、民主主義、平和主義を取り戻すことです。

 第3は、覇権主義への従属、屈従外交から抜け出し、自主自立の平和外交に切り替えることです。

 第4は、地球規模の環境破壊を止め、自然と共生する経済社会をつくることです。

 そして第5は、ジェンダー平等社会の実現、多様性を大切にし、個人の尊厳を尊重する政治を築くことです。

 この五つの目標を、みんなで力を合わせてやろうじゃありませんか。

 来年の総選挙を、共闘の勝利、日本共産党の躍進で、日本を変える、大本から変える歴史的な総選挙にしていこうではありませんか。

社会主義・共産主義に進んでこそ、「人間の自由」「人間の解放」は、全面的に実現できる

 世界に目を向けると、新型コロナ・パンデミックのもとで、「資本主義をこのまま続けていいのか」が大問題になっています。

 いま私たちが直面している労働苦、格差の拡大、環境の破壊などの根っこには、人間が人間を搾取するシステム、「利潤第一主義」のシステム、つまり資本主義というシステムの矛盾が横たわっています。この矛盾が新型コロナ・パンデミックのもとでむき出しの形で、いま噴き出しているんです。

 みなさん。人類の歴史は資本主義で終わりでしょうか。私たちはそう考えません。資本主義という矛盾に満ちた、苦しみに満ちた社会で人類の歴史は終わりだとは考えていません。人類はこの社会を乗り越えて、さらに先の社会――社会主義・共産主義の社会に進む力を持っている。これが私たちの展望です。

 もちろん、それは、つぶれてしまった旧ソ連やいまの中国のような自由もなければ民主主義もない、そういう社会ではありません。

 資本主義のもとで、人民のたたかいによって勝ち取った自由と民主主義をすべて引き継ぎ、豊かに花開かせる社会。すべての人間が自分の持っている能力を自由に、全面的に、生き生きと発展させることのできる社会。それが私たちの目指す理想社会です。

 まずは、資本主義の枠内での民主的改革に力をつくしつつ、社会主義・共産主義に進んでこそ、「人間の自由」、「人間の解放」が全面的に実現できるということを大いに訴えていきたいと決意しています。

手をつなぎ、一緒に新しい未来をつくろう

 JCPサポーターは、2018年2月にスタートしました。共産党のことをちょっと応援してもいいかなという人たちがつながり、1万2000人ものみなさんがサポーターになってくださっています。

 私たちは得意なこともありますが、得意でないこともあります。そこはサポーターのみなさんの知恵と力を借りて、一緒に良い日本をつくっていけたらと願っています。

 政治は、一握りのどこかの政治家がやるもんじゃありません。主権者である一人ひとりの国民が手をつなげば、政治は変えられる。そして手をつないで一緒に新しい未来をつくっていこうじゃありませんか。どうか、あなたの力をお貸しください。

 ご清聴ありがとうございました。良いお年を。


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