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2020年12月25日(金)

“首相答弁はウソ”確定 「桜」前夜祭

公設秘書を略式起訴

安倍氏不起訴も責任重大

 安倍晋三前首相の政治団体が主催した「桜を見る会」前夜祭をめぐり東京地検特捜部は24日、「安倍晋三後援会」代表の配川博之・公設第1秘書(61)を政治資金規正法違反(不記載)の罪で東京簡裁に略式起訴しました。簡裁は同日、罰金100万円の略式命令をだし、即日納付されました。安倍氏は嫌疑不十分で不起訴処分になりました。他方、前夜祭を説明した安倍氏の国会答弁は虚偽だったことが確定し、同氏の政治責任が問われることになります。


 検察によると、2016~19年にかけて都内の高級ホテルで開いた前夜祭の開催費用、計約3000万円を同後援会の政治資金収支報告書に記載していなかった疑い。

 前夜祭は首相主催の公的行事「桜を見る会」の前日に開催し、地元支援者らを800人規模で招待。会費はいずれの年も1人5000円。4年間の不足分は約700万円とみられ、安倍氏は事務所に預けていた自身のポケットマネーから立て替えられたとしています。

 5月に法律家らが、規正法違反と有権者に寄付行為をした公職選挙法違反の疑いで、安倍氏を東京地検に告発。同地検はいずれも不起訴としました。

 簡裁が略式命令を出したため、正式裁判は開かれません。補填(ほてん)の原資や安倍氏側が隠蔽(いんぺい)した理由などが公開の法廷で明らかにされなくなります。告発した法律家らは検察審査会への申し立ても検討するとしています。

 「桜」疑惑は、昨年10月に「しんぶん赤旗」日曜版のスクープで発覚。同11月に日本共産党の田村智子議員が参院予算委員会で追及したことで大問題になりました。

 安倍氏は前夜祭について▽ホテルに個々の参加者が会費を支払っており、安倍事務所は仲介しただけ▽明細書はもらっていない―などと国会で虚偽答弁をしてきました。当時、官房長官だった菅義偉首相も安倍氏と同様の説明を国会でしています。

 安倍氏は25日に衆参両院の議院運営委員会に出席し、公開の形で釈明する予定です。


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