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2020年12月20日(日)

アイヌ語話者数把握せず

紙議員への答弁書で政府

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 日本共産党の紙智子参院議員が提出した「アイヌ語の話者を育てる支援策」に関する質問主意書について、政府は15日、答弁書を決定しました。

 アイヌ語はユネスコ(国際連合教育科学文化機関)が公表している「消滅の危機にある言語」に含まれます。

 質問主意書は「アイヌ語は文字がないことからアイヌ語の話者を育てることが緊急の課題になっている」とし、▽話者が極めて少ないと認識しているか▽アイヌ語を母語として語れる話者は何人いるか▽アイヌ語の授業を取り入れている学校数を把握しているか▽アイヌ語の話者を育てる国の政策、計画―を明らかにするよう要求。答弁書はアイヌ語が「存続の危機にある」と認めたものの、「話者の人数は把握していない」「授業に取り入れている学校数は把握していない」などと回答。話者を育てる施策も「アイヌ民族文化団体を通じたアイヌ語の指導者や話者の育成に取り組んでいる」と述べるにとどまりました。

 答弁書を受け取った紙氏は、「アイヌ施策推進法ができたのに、国の政策は極めてお粗末だ。アイヌ語で日常生活できる人は、高齢者で10人を切っていると聞く。アイヌの伝統習俗を禁止し、民族固有の言語を奪った同化政策への謝罪がないことが対策の遅れにつながっている。具体化を求めたい」と語りました。


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