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2020年12月1日(火)

在沖縄米軍 72人感染

県内1日当たり最多 隔離場所は不明

 沖縄県は30日、在沖縄米軍関係で新たに72人の新型コロナウイルス感染が確認されたと発表しました。県内の米軍関係では1日当たり過去最多で、感染者は累計564人になりました。県によると、72人は国外からの入国者で、入国後2週間の隔離期間解除直前の検査で陽性が確認されました。


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 72人がどの米軍施設所属かは調査中です。77人との報道もありますが、県は、うち5人について、以前に米軍から報告を受けて陽性として発表し、再検査で再び陽性になったものだと説明。新規陽性者は72人になるということです。

 県は、米軍側からの話として、72人は米軍基地内の「監視されている場所で隔離されて」おり、県民や基地の外との接触はないと説明しました。隔離されているのがどの米軍基地なのかはわかっていません。

 県は72人が「米軍の運用で(日本国内に)来ているのは間違いない」という見方を示しましたが、72人の入国目的や、日本国外のどの場所から入国したかは、明らかになっていません。

 米軍関係を除く県内の新規感染者は同日、32人と発表され、累計は4326人です。

情報更新されず 懸念の声

全国の米軍基地

 国内での新型コロナウイルス感染拡大が顕著になった11月以降、在日米軍関係者の感染も急増しており、周辺自治体では懸念の声が強まっています。

 在日米軍司令部のこれまでの資料によれば、米空軍横田基地(東京都)では、4日現在で2人だったのが、20日には42人まで拡大。東京都と周辺市町連絡協議会は20日、同基地などに対して感染防止などを求める口頭要請を行いました。

 また、米海軍横須賀基地(神奈川県)、米海兵隊岩国基地(山口県)でも急増しています。14日に原子力空母ロナルド・レーガンが長期の作戦航海から帰港。母港の横須賀と、艦載機部隊の拠点・岩国での感染拡大につながった可能性もあります。

 横須賀では、レーガンの定期整備に伴い、米本土から約600人の作業員が来日する予定となっており、懸念が強まっています。

 これだけ感染拡大が顕著であるにもかかわらず、在日米軍司令部がこれまで週に2回ホームページ上で更新してきた全国の基地ごとの感染情報が20日以降、更新されておらず、情報公開が後退しています。

 横田や岩国など、地元自治体に随時、感染状況を通知する基地もありますが、基地ごとにバラつきがあります。

 一方、在韓米軍司令部は感染者情報を感染場所、行動履歴を含めて逐一、報道発表として公表し続けており、同じ同盟国でも情報公開の差が歴然としています。


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