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2020年10月13日(火)

将棋新人王戦 池永四段が先勝

急転直下、88手の逆転劇

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(写真)終局後、感想戦をする池永四段(右)、齊藤三段(左)と立ち会いの畠山八段(右から3人目)=12日、大阪市の関西将棋会館(峯松進撮影)

 将棋の池永天志(たかし)四段(27)と齊藤優希奨励会三段(24)との対決となった第51期新人王戦(しんぶん赤旗主催)の決勝三番勝負第1局は12日、大阪市の関西将棋会館でおこなわれ、午後4時14分、池永四段が88手で苦しい将棋を逆転勝利し、シリーズ先勝としました。第2局は19日(月)に東京・将棋会館でおこなわれます。

 振り駒の結果、齊藤三段が先手番となりました。戦型は角換わり。

 齊藤三段が29手目に☗3五歩と急戦を仕掛けたところで、池永四段の手が止まり27分の長考で☖同歩。

 ☖3六歩~☖3五銀を見た齊藤三段はすかさず☗3三歩のたたき。立ち会いの畠山鎮八段は「直接たたくのは積極的な新手ですね。後手、困ったかも」。先手が指しやすくなりました。

 池永四段は昼食休憩をはさみ32分の再度の長考で☖3三同桂。47手目☗1一角成まで先手、馬をつくり香得になり、先手優勢を築きます。

 池永四段は3筋で必死の反撃。齊藤三段も61手目、49分を使って☗2六銀とぶつけて激しくなりました。

 齊藤三段は「勘違いがあった」とこの手を悔やみ、67手目☗2五馬☖2四歩に☗同馬と応じてからは、後手玉に迫る手はなくなり、先手玉は必至で、急転直下の逆転劇となりました。

 勝った池永四段は「速攻に対し対応がまずくて序盤、苦しくしてしまった。あとはゲタを預ける形になった。反省点を次にいかしたい」と述べ、齊藤三段は「(仕掛けは)経験のある形だったが、その後の攻め方を間違えてしまった」と肩を落としました。

図

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