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2020年10月2日(金)

菅首相、会見は避けオフレコ朝食会

番記者らと2回計画

 菅義偉首相は内閣発足から、記者会見の参加者を制限したり、短時間で打ち切るなど、会見を避けるような姿勢が目立ちます。その一方で、首相担当記者らと内容を報道しない条件(オフレコ)での朝食会を2回も計画していることが1日、複数の関係者の話でわかりました。(矢野昌弘)


 関係者によると、菅首相とのオフレコ朝食会は首相秘書室から内閣記者会に申し出たもの。内閣記者会に常勤しているテレビ・新聞19社の首相番記者が対象で3日と10日の2回にわたって開くというものです。

 首相番に登録している記者は約60人ですが、最近の首相や官房長官の記者会見では、「新型コロナの感染防止策」を理由に1社1人の参加制限を設けています。

 ところが今回のオフレコ朝食会では、秘書室は参加する社の番記者全員がまんべんなく参加するよう求めているといいます。

 菅首相が記者会見したのは先月16日以降、2回だけです。1度目の会見は新内閣が発足した当日にもかかわらず30分と短いもので、質問できた記者も5人だけでした。2度目は先月29日にロシアのプーチン大統領との電話会談後のぶら下がり会見で、記者の質問に答えきれないまま、ごく短時間でその場を去っています。

 内閣記者会の幹事をしている新聞社の番記者は本紙の取材に「取材の過程にかかわることなのでお答えできない。事実関係も含めてお答えできない」と答えました。

 首相官邸報道室は「そのような事実があることをこちらはまったく承知していない」と否定しました。

 メディア研究者とジャーナリスト有志らは7月に「オフレコ取材に過剰に依存し、記者会見で本来質問すべきことを聞かなかったり、予定調和になったりしていないか」と問題提起。権力と一線を画し、記者会見などでの責任ある発言をするよう求めていく提言をしています。


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