しんぶん赤旗

お問い合わせ

日本共産党

赤旗電子版の購読はこちら 赤旗電子版の購読はこちら
このエントリーをはてなブックマークに追加

2020年9月28日(月)

比例ブロックの様相

「ヒロシマの心」国会へ

中国(定数11)

写真

(写真)大平よしのぶ前衆院議員

写真

(写真)住寄聡美衆院比例予定候補

 定数11の衆院比例中国ブロックで、日本共産党は2017年に失った大平よしのぶ前衆院議員・比例予定候補(42)の議席を何としても奪還しようと奮闘しています。

 9月上旬、世界遺産の島・広島県廿日市市の宮島。大平氏は宮島観光協会を訪ねました。

各界の要望受け

 「この状況が続くと、倒産も出てくるのではと懸念している」と上野隆一郎事務局長。コロナ禍で4月以降の来島者数はこの約60年間で最低。過去最多の来島者だった昨年から一転、4、5月は前年から9割も減りました。国の「Go To トラベル」は「料金的に中級から下の宿はさほど効果が出ていない」と指摘されました。

 コロナ禍で、大平氏は同協会をはじめ、結びつきがなかった経済、文化、芸術など50を超える団体・個人から要望を聞き、国などに要請。日本民主青年同盟広島県委員会が取り組む「学生食料支援プロジェクト あおぞら」に参加し、学費などに苦しむ学生の声を聞いてきました。

 2018年の西日本豪雨では20以上の全被災自治体で活動。十数回、上京して国に要望し、被災者支援制度を前進させてきました。議席を失って約3年、5県で計107ある市町村をほぼ訪ねました。

 被爆地の広島市で生まれ育った大平氏は、初質問の予算委員会で菅義偉官房長官(当時)らを相手に、原爆症認定制度や「黒い雨」などの問題を追及しました。議席を失ってからも「黒い雨」の原告団らとともにたたかい、7月に全面勝訴の広島地裁判決(国は控訴)を勝ち取りました。

 中国5県の共産党は衆院選で計52万5000票の得票目標に挑みます。中国比例の11議席は自民5、公明2に対し、野党は4。山口では陸上イージスの建設計画を断念させ、広島では大規模買収の河井事件に抗議する市民運動も広がっています。追及してきた共産党への市民の期待に応え、「安倍政治に決着をつけ、新しい政治への転換をめざす野党連合政権を」「ヒロシマの心を国会へ! 核兵器禁止条約にサインする政府を」などのスローガンでたたかいます。

約束果たすとき

 23日には比例予定候補に住寄聡美氏(37)が加わり、議席奪還に力を合わせます。

 小池晃書記局長を迎えた19日の広島市での街頭演説で、大平氏はこう訴えました。

 「出会ってきたすべての人々と私は約束したんです。『必ず国会に駆け上がり、必ずみなさんの声を届けます』と。いよいよ、この約束を果たすときが来ました。全力で頑張り抜く決意です」

女性衆院議員誕生必ず

四国(定数6)

写真

(写真)白川よう子衆院比例予定候補

写真

(写真)中根耕作衆院比例予定候補

 全国で最も少ない定数6の衆院比例四国ブロックで、2003年に議席を失った日本共産党は今度こそ白川よう子比例予定候補(54)の勝利で四国から野党連合政権の扉を開こうと奮起しています。

 瀬戸内海に面した香川県丸亀市。漁民から漁業権を取り上げる改悪漁業法の国会での強行を受け、共産党が昨年3月に開いた「漁業を考えるつどい」には各漁協の組合長らの姿がありました。

漁協組合長が涙

 講演した白川氏はこの問題で初めて四国各地の漁協を訪ね歩き、「ご一緒に声を上げ、政治を変えましょう」と呼びかけ、共闘してきました。

 漁協側も共産党とつき合うのは初めて。つどいの間、80代の組合長は泣いていました。「漁業や漁協のことをこんなに考えてくれる人がいる。うれしくて涙が止まらない」

 白川氏は17年の前回衆院選の四国比例に4期14年務めた香川県議を辞して挑戦。今回再び挑みます。

 四国4県の共産党の得票目標は28万7000票。議席奪還へ「白川勝利で四国から野党連合政権の扉を開こう」「ジェンダー平等社会へ、四国比例に女性衆院議員を」とのスローガンを掲げます。

野党共闘先進地

 四国は野党共闘の先進地で、16年参院選香川選挙区と19年参院選徳島・高知選挙区で共産党の候補が野党統一候補に。17年衆院選の高知2区、19年参院選愛媛選挙区で野党統一候補が勝利しました。昨秋の高知県知事選では共産党の野党統一候補が善戦しました。

 四国の6議席は自民3、公明1に対し、野党は2。野党の過半数獲得に向け、比例単独で四国住民の願いを受け止めて頑張れる予定候補は白川氏のみです。「四国比例の野党共同候補」の構えで幅広い支持を呼びかけています。

 また、小選挙区を含む四国選出の衆院議員17人のなかに女性が一人もいません。全衆院議員でも女性は10%。白川氏はジェンダー平等後進国だとし、「女性の政治参加が一番のネックです。四国の1議席で風穴を開けたい」と訴えています。

 業者、女性、農林漁業の各分野では「四国に共産党の国会議員を」との賛同運動が四国全体で展開され、無党派の女性弁護士や無所属の女性地方議員らも尽力。ある漁協の組合長は「比例は共産党の白川さんを何としても通す。他の漁協やすべてのつながりに声をかける」と話しています。

 23日に比例予定候補として発表された中根耕作氏(39)は同日、白川氏と高知市内で記者会見し、共産党の議席獲得へ全力を挙げる決意を述べました。


pageup