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2020年9月9日(水)

きょうの潮流

 “戦争のために再びペンやマイクをとらない”。痛恨の反省を原点とし、65年前に産声をあげた日本ジャーナリスト会議(JCJ)は「真実の報道を通じて世界の平和を守る」ことを目的に掲げてきました▼新聞や放送、出版や写真をはじめ各分野で活躍するジャーナリストの自主的な組織。その多彩な運動の一つに、年間の優れたジャーナリズム活動を顕彰する「JCJ賞」があります▼63回となる2020年JCJ大賞に、「しんぶん赤旗」日曜版の連続スクープが選ばれました。後援会員を大量に招き、公金で花見をしていた安倍首相の「桜」疑惑を追及。地道な調査報道を重ね、安倍政権の本性を明らかにしたと▼SNSにあげられた参加者の情報をもとに首相の地元をまわり、記者が得た重要な証言。それは自民党の閣僚経験者さえも「一切の言い訳はできない。私物化の極みだ」とあきれるほどの実態を世間に示しました▼税金おもてなしを知っていた大手メディアではなく、なぜ「赤旗」が報じることができたのか。それは問題意識をもたず私物化の視点がなかったからと、大手新聞の幹部が語っています。その姿勢はいまの総裁選をめぐる検証なき垂れ流し報道と通じるように思えます▼時をあわせて刊行される『赤旗スクープは、こうして生まれた!』(新日本出版社)はメディアの果たす役割を改めて。そこには雑誌『世界』の一文が引用されています。赤旗にあって大手メディアにないものは「追及する意思」ではないのか―。


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