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2020年9月4日(金)

きょうの潮流

 昨年公開され、たくさんの心を揺さぶった「長いお別れ」。記憶を失ってゆく父と、むきあう家族を描いた映画のなかでとくに印象に残る場面がありました▼ある日、いなくなった父を捜す妻や娘たち。見つけた先は遊園地のメリーゴーラウンド。家族の思い出として記憶の棚に仕舞われていた場所でした。いまも各地で人びとを楽しませる遊園地。そこは、それぞれの大切な思いがつまった場所なのかもしれません▼東京・練馬区にある「としまえん」が先月末、1世紀近い歴史の幕を閉じました。世界初の流れるプールや屋内スキー場、文化遺産の回転木馬をはじめ、時代を映しながら世代をこえて愛されてきました▼惜しむ声が相次ぐなか、いま跡地利用が問題になっています。映画ハリー・ポッターのスタジオツアーと、防災機能を備えた公園として生まれ変わる計画だといいますが、現在の遊園地の大部分は娯楽施設に。これで防災拠点の役割が発揮できるのか▼「住民の声をよく聞き、あり方を検討することが大事」。現地を視察し都議会でとりあげてきた共産党のとや英津子都議は民間事業だけが押していく状況に疑問を投げかけます。ここはかつて場外馬券売り場の設置をめぐって区民の反対運動がひろがり、子の夢をはぐくむ環境を守りぬいたことも▼いまや街の遊園地は次々に姿を消し、その後が問われています。多くは住民や地域に根ざしてきた場所。それだけに、生活に深くかかわり、心うるおう地として引き継いでいきたい。


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