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2020年8月31日(月)

少女に集団性暴行 イスラエルで怒り

政府に根絶への措置求める

 【カイロ=秋山豊】イスラエルで今月中旬、16歳の少女が集団性暴行の被害を警察に訴えたことを受け、各地でこの少女に寄り添い、性暴力を非難する行動が取り組まれています。


 現地からの報道によると、少女は紅海に面した南部のリゾート地エイラートのホテルで性暴力の被害に遭いました。男らがホテルの部屋の前で、少女を強姦(ごうかん)する順番を待っていました。警察は27日、容疑者17人を特定し、うち14人を拘束していると発表しました。

 事件を受けて各地で女性がデモやストライキを実施。テルアビブで23日に行われたデモでは「レイプ犯を許すな」と唱和しました。

 参加したリラ・アダムさん(27)はインターネットを通じて取材に応じ、「女性の尊厳が奪われ続けていることに強い怒りを覚える。被害に遭った少女に私たちはあなたとともにいると伝えたい。政府は女性への暴力に断固とした措置を取るべきだ」と語りました。

 デモ参加者は、女性に対する暴力を根絶するための措置に充てる予算の増額や司法制度改革、被害者への医療支援充実などを要求しています。

 性暴力の根絶をめざす「レイプ・クライシス・センター協会」によれば、2018年に警察が捜査に着手した性暴力の疑いがある事件は6220件に上りました。集団レイプの被害者は6割が12歳から18歳の少女でした。他方、検察は性暴力事件の83%を不起訴にしています。

 ネタニヤフ首相は事件について「これは衝撃的だ。ほかに言葉がない。少女に対する罪だけでなく人道に対する罪だ」と非難し、容疑者を裁判にかけるよう訴えています。


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