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2020年8月29日(土)

在日米軍のコロナ感染状況

全国18基地で確認

横須賀最多 沖縄・京都で集団感染

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 在日米軍司令部は7月16日から、ホームページで基地ごとの新型コロナウイルス感染状況を公開しています。それによれば、これまでに全国18基地で米軍関係者の感染が確認されています。

 米軍専用基地の7割が集中する沖縄県では、7月4日の独立記念日での野外パーティーなどを契機として、普天間基地(宜野湾市)など複数の海兵隊基地でクラスター(感染者集団)が発生しました。県によれば、28日現在で累計383人の感染が確認されています。

 県は併せて、米兵の出入りが多い繁華街や基地従業員を対象としたPCR検査を実施。これまでに1人が陽性となっています。

 また、京都・京丹後市の米陸軍レーダー基地(経ケ岬通信所)でも、15人の集団感染が発生しています。

 米海兵隊岩国基地(山口県岩国市)では7月13日、関係者3人が羽田空港から入国後、検査結果の判明前に公共交通機関を利用して基地に移動。その後、陽性が判明する事件が発生し、強い批判がわき起こりました。

 さらに、7~8月にかけて、米本土から定期便(パトリオット・エクスプレス)で直接、同基地に到着した複数の米兵の感染が確認されています。日米地位協定により、日本の出入国管理を除外されている米軍の特権があらためて浮き彫りになりました。

 米海軍横須賀基地(神奈川県横須賀市)では26日現在の感染者数は39人で、基地ごとでは最多です。ただ、回復者は除外されており、累計は示されていません。横須賀市も、詳細な情報公開には消極的です。

 在日米海軍司令部がこれまで、個別に公表した情報(7月16日以降)を合計すると77人になります。ただ、今年4月時点で同司令部のフォート司令官が、感染者について「30人近い」と述べており、累計で100人超の可能性もあります。

 米軍は当初、基地ごとの感染状況を非公開としていましたが、自治体や住民の世論に押され、公開に踏み切りました。更新も当初の週1回から、現在は2回になっています。

 7月中旬以降は関係自治体への情報提供も進んでいます。ただ、感染経路や感染者の属性など、より詳細な情報の公開度合いは温度差があります。行動履歴も不明で、検査や隔離も米軍任せです。


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