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2020年8月29日(土)

きょうの潮流

 13年前の自身の姿が重なったか。病気による突然の幕引き。しかし本人の無念とは相反し、あのときも政権はゆきづまり、国民からの信頼を失っていました▼「その職に何日間、在職したかではなくて、何を成し遂げたかが問われるのだろう」。つい4日前、連続の在職日数が歴代で最長になったとき、安倍晋三首相は会見でそう述べていました。2012年の12月にふたたび首相の座に就いてから7年8カ月。「成し遂げた」こととは…▼戦後の歩みに逆行し、平和を脅かす数々の悪法を強行。憲法とくらしを壊し、政治の私物化を横行させました。社会に格差や差別をひろげ、コロナ禍の対応でも迷走。国民の声に背を向け、強権をふるう姿勢が残したものは、最悪の名でした▼疲弊した世や生活を立て直すために求められているのは「アベ政治」からの脱却です。ところが後継者に挙げられている面々は、ほとんどがそれを支えてきた顔ぶればかり。それで国民の期待にこたえられるのか▼辞意表明を受け、次期首相選びが焦点に。改憲問題をはじめ、自分がやり残した課題は自民党として成し遂げていくと記者会見で強調した安倍首相。外見だけで中身変わらずでは、ますます見放されるだけです▼安倍政権に功績があるとすれば、悪政とのたたかいのなかで発展させてきた市民と野党の共闘です。自公政権に取って代わり、人びとが希望を抱ける新しい政治をつくる。その始まりとなった政権として歴史に刻まれる日がきっとくるでしょう。


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