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2020年8月5日(水)

侵略美化教科書 選ばず

横浜 育鵬社の中学歴史・公民

写真

(写真)育鵬社不採択を受け宣伝する市民ら=4日、横浜市役所前

 横浜市教育委員会(鯉渕信也教育長)は4日、来年度から4年間中学校で使用する教科書を採択し、2012年度から今年度まで9年にわたって使われてきた、侵略戦争を美化し、改憲を誘導する育鵬社の歴史と公民の教科書が不採択となりました。歴史は帝国書院、公民の教科書は東京書籍が採択されました。6人の無記名投票でした。

 全国の育鵬社の採用部数のうち、最も多くを横浜市が占めています。また、無記名投票での採決や、教科書名を伏せた上での審議など、採択の公正、公明性の問題が指摘されてきました。横浜市民の間では「育鵬社ありきで採択が進められている」と批判の声が上がり、育鵬社の採択をしないよう求める運動が続いてきました。

 歴史の審議では各委員から「多様な立場を理解し、多角的、多面的なものの見方ができる子どもになってほしい」「過去に学び、未来をどのような社会にしていくかを考えることが重要」という意見が出されました。

 公民の審議では、育鵬社について「多様性について、古い感性に基づく記述がみられる」「課題の取り上げ方にムラがあり、学習者にわかりにくい」と指摘がありました。

 横浜教科書採択連絡会の佐藤満喜子代表は「やっと子どもたちの立場に立った教科書採択になった」と話しました。

 神奈川県内では、同社版を採択していた藤沢市教委も7月31日に不採択しています。


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