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2020年8月4日(火)

きょうの潮流

 仕事中毒を意味するワーカホリックという言葉がひろまったのはいつ頃か。仕事(work)とアルコール依存症(alcoholic)の合成語ですが、あてはまる人は世の中にたくさんいました▼休憩時間を削る、休日のすごし方がわからない、プライベートに仕事をもちこむ、疲労がたまっている―。昔から滅私奉公が強いられてきた日本では何よりも仕事優先になりやすい。経済的な利益を追い求める動物のような姿は欧米からエコノミックアニマルとやゆされたことも▼いまコロナ禍のなかで政府が新しい働き方を盛んに打ち出しています。テレワークに続き、こんどはワーケーション。仕事に休暇を意味するバケーションを合わせたもの。普及にとりくむという菅官房長官は余暇を楽しみながら働こうと▼これにはSNSでもこんな声があふれています。旅行先でも仕事をしろというのか、これは余暇ではない。「Go To トラベル」といい、この政権から出てくる横文字は無策を覆い隠す怪しげなものばかりです▼巨額を注いで出かけることを促しながら、一方で担当大臣がテレワークやお盆の帰省に注意を呼びかけるちぐはぐさ。感染拡大を抑えるための基本方針さえ定まらない体たらくをさらけ出しています▼そんなにワークを使いたいなら、国際的に提唱され促進されているディーセントワークがあるのに。人間らしい労働です。コロナ体験から、まともな働き方に今こそ変える。安倍首相には思いつきもしないでしょうが…。


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