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2020年7月15日(水)

仏は医療者賃上げ

政府と労組が合意

 フランス政府と労組は13日、新型コロナウイルス感染症の治療に当たってきた医療労働者の賃上げで合意しました。総額81億ユーロ(約9800億円)で、看護師などに対し平均月額183ユーロ(約2万2000円)の賃上げとなります。ストやデモを続けてきた医療労働者の運動の成果です。

 そのうち看護師や検査技師、理学療法士に加え、直接医療に関わらない職員の賃上げに76億ユーロがあてられます。また公立病院専任の医師の特別手当を現行の490~700ユーロから1010ユーロに引き上げます。研修医についても、最低賃金水準への時給引き上げや労働時間の制限などが盛り込まれました。

 カステックス首相は「(新型コロナの)大流行とのたたかいの最前線に立ってきた人への評価」だと述べました。

 政府と労組が7週間の交渉を行いました。一部の労組は、賃上げの不十分さや労働時間の延長を理由に調印しなかったものの、調印した労組の組合員総数は全医療労働者の過半数を占めます。

 年末までに可決される社会保障予算に盛り込まれ、段階的に賃上げを実施します。

 フランスでは、医療労働者が昨年から賃上げや人員増を求めて街頭デモやストを行っており、コロナ禍の中でも声を上げ続けていました。(伊藤寿庸)


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