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2020年7月1日(水)

きょうの潮流

 穏やかな海に大小の島が浮かぶ瀬戸内。そこで、10年以上も前から海洋ごみを減らすとりくみをつづけている若者たちがいます。岡山にある山陽女子中学・高校の地歴部の生徒です▼海上を漂い、海底に積もり、島に流れ着く大量のごみ。それを回収し、分析した情報を地域や社会に発信しています。多くは生活から出るプラスチックごみ。みんなの意識を変えることがきれいな海につながると啓発しています▼きょうからレジ袋が有料化されます。年間で300億枚以上が消費されるという日本。他にも容器やトレー、ペットボトル…。国民1人あたりのプラごみ廃棄量は米国に次ぐ世界2位です。削減に向けた一歩にしたいものですが、このコロナ禍で需要が増える逆風も▼人体や生物への影響、環境汚染の深刻さをみれば削減は待ったなしの課題です。このままでは、2050年には海洋プラごみが魚の量を上回るという専門家も。自分たちが捨てたごみを自分の口に入れているかもしれないと▼国民に負担させるだけでは解決しないでしょう。つくってから捨てるまで企業に責任をもたせる。大量生産、大量消費、大量廃棄から脱皮し、国は循環型社会への道筋をつける。その点でいえば、日本政府の対策は大きく立ち遅れています▼「つくる責任 つかう責任」。持続可能な世界をめざすために国連が掲げた目標の一つです。地球や社会のあり方が問われている時代。先の生徒の1人が述べていました。「身近な問題に無関心ではいけない」


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