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2020年6月11日(木)

米 警察改革求める声

人種差別の再発防止を 予算削減し社会福祉に

NYやロスの市長も言及

 米中西部ミネソタ州での白人警官によるジョージ・フロイドさん殺害をきっかけに広がった人種差別に対する抗議デモは、ニューヨークやワシントンなど各地で続いています。米国では、再発防止のための警察改革や、警察向け予算を削減して社会福祉に回すなど、根本的な政策転換を迫る声が強まっています。(ワシントン=池田晋)


 フロイドさんの事件が起きたミネソタ州ミネアポリスでは、市民の怒りの声に押され、市議会議員9人が7日、警察の「解体」と再構築を宣言。フレイ市長は反対しているものの、議員らは市長の拒否権を覆せる票数を確保しています。

 ニューヨークのデブラシオ市長は7日、約60億ドル(約6450億円)の警察予算を一部削減し、他の社会福祉策に回す方針に言及。ロサンゼルスのガルセッティ市長も警察およびその他の予算を2・5億ドル削減し、若者の雇用や黒人支援に回すことに市議会と合意しました。

 ただ、トランプ大統領は8日、「警察予算の削減は行わない。解体もありえない」などとデモで高まる要求を一蹴。「警察官の99%は素晴らしい人たち」とも述べ、警察内での制度的な人種差別の存在も否定しました。

 11月の大統領選で民主党候補指名を確実にしたバイデン前副大統領は8日、警察の首圧迫行為の禁止などの改革を支持する一方、「警察予算の削減は支持しない」と述べました。


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