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2020年5月31日(日)

きょうの潮流

 「被爆75年の節目です。コロナ禍があっても“核兵器はいらない”との訴えの歩みは止められない」。こう話すのは、広島原爆による胎内被爆者の被団協事務局次長、濱住(はますみ)次郎さんです▼ヒバクシャ国際署名連絡会が行ったオンライン証言会で数十人の若者とネットで交流しました。「被爆者のため、何かやりたい」と思う一人ひとりの息づかいを感じたと。世界的感染拡大がなければ、濱住さんは核不拡散条約(NPT)再検討会議で、核保有大国に禁止条約賛成を迫るつもりでした▼父親は、爆心地近くで亡くなりました。「進学や就職など人生の節目ごとにどんな言葉をかけてくれたか。父の分まで生きて核兵器がなくならなければ、おさまりがつきない」▼オンラインを交えたノーモア・ヒバクシャ記憶遺産を継承する会総会では“ネットで世代継承”の発言が続きました。映画監督の有原誠治さんは被爆証言をもとに若いアーティストによるアニメ制作運動を提案しました。「世界的災いを契機に、若い世代の助けを借り英訳被爆体験をオンラインで、ネット発信し世界に運動を広げるチャンスです」▼中央アメリカのベリーズが核兵器禁止条約を批准して37カ国となり、国際社会が核兵器を違法にするのは時間の問題です。新型コロナに立ち向かいながら、世界は国際的共同を発展させています▼「ノーモア・ヒロシマ、ナガサキ」。核軍拡に使うお金を感染症対策に振り向け、核兵器の廃棄を。平均年齢82歳を超えた被爆者の叫びです。


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