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2020年5月29日(金)

コロナ禍と「赤旗」

日本と世界のあり方提起に共感

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 医療崩壊の危機、パンク状態の保健所、進まないPCR検査、マスク不足、そして休業補償に後ろ向きな政府。国民はいま、命と健康の危機、暮らしと営業の危機に直面する中で、政治の在り方に関心を高めています。

 紙面ではコロナ危機から何を学び、これからの政治と社会にどう生かすべきかについて各界の識者の発言を紹介。

 京都大学の藤原辰史准教授は、スペイン風邪の世界的大流行からの教訓として、自由な情報発信、異議表明の保障が個人と社会を守ると指摘(6日)。関西大学の村田尚紀教授は緊急事態において行政に権力集中をはかるより、民主主義を健全に機能させることが「ベストアンサー」と訴えています(3日)。

 シリーズ「新型コロナが問う 日本と世界」では、識者による医療、ジェンダー、新自由主義の揺らぎ、資本主義の矛盾のあらわれなどさまざまな角度からの問題提起に、読者からも「『赤旗』ならではの読みごたえ」「未来社会に至る多様な入り口」を示しているなど大きな注目を集めます。経済評論家の内橋克人さんは新自由主義による「公共」部門の営利企業化を批判しました(6日)。早稲田大学の守中高明教授によるコロナ危機のもと「弱者切り捨ての新たな優生思想の危険」の指摘(15日)には「ドキッとした。ここまで深く考えていなかった」との感想も。

 18日付には志位和夫委員長が記者会見でポストコロナの社会像について語った内容を整理・加筆した、「コロナ危機は日本と世界の在り方を問うものとなっている」を掲載。ポストコロナを問う切り口と課題を示し、反響を呼んでいます。(おわり)

現代の問題点、教えてくれる

法政大学名誉教授 五十嵐仁さん

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(写真)五十嵐仁さん

 「しんぶん赤旗」の「新型コロナが問う世界と日本」は、コロナ禍によって生じた問題の背後にある現代社会の問題点や矛盾、脆弱(ぜいじゃく)さを教えてくれる記事だと思います。

 登場したみなさんが共通に問題にしているのは、新自由主義の害悪です。自己責任論に基づく医療・介護や福祉の削減、「官から民へ」という政策によって、社会の抵抗力=コロナ禍を克服する力を奪ってきたことを指摘していました。

 公の弱まりと新自由主義を批判的に報じてきた「赤旗」ならではのインタビュー記事だと思います。

 もう一つ注目したのはジェンダーの視点です。格差や差別の問題、社会の弱い部分に矛盾が集中していることに注目している点は、大いに学ばされました。


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