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2020年5月5日(火)

きょうの潮流

 一律休校が始まって2カ月あまり。「学校に行くのがイヤな日もあったけど、今は行きたくてたまらない」という声をよく聞きます。日常を奪われた子どもたちの不安やストレスが心配です▼ある中学3年生に聞くと「友達と思いっきりおしゃべりがしたい。部活がしたい。高校受験の年なのに勉強が心配」と、思いがあふれ出てきます。かけがえのない学校生活が短くなる不安とあせり。それでも「今できることを」と自宅にこもり、学校の課題に取り組む日々…▼休校のニュースを聞いて記者が最初に思ったのは「高校生の娘はテストが中止になって喜んでいるだろうな」ということ。浅はかでした。娘に、ひどく怒られました。子どものつらい気持ちが全く想像できなかったことを深く反省しました▼現場の先生たちは、子どものことを考え工夫してくれています。それでも休校は、子どもが教育を受ける権利の制約という重大な副作用を伴います。安倍首相はその重みを感じているのでしょうか▼子どもたちに向けて記者会見を開いたノルウェーの首相は、丁寧に質問に答え、わかりやすい言葉で語りかけました。子どもを尊重する姿勢が伝わってきます▼先が見えない状況に、おとなも疲れ、悩んでいます。それでも子どもの声を聴き、思いを受け止めていきたい。子どもが学び、育つ権利を保障するのは、政治の責任です。一日も早く日常を取り戻せるように。そして、子どもたちが戻っていく学校を、豊かで楽しい場所にできるように。


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