しんぶん赤旗

お問い合わせ

日本共産党

赤旗電子版の購読はこちら 赤旗電子版の購読はこちら
このエントリーをはてなブックマークに追加

2020年4月25日(土)

知りたい聞きたい

コロナ対策 財源問題どう考える?

期間限定の対策として

 Q 新型コロナウイルス感染防止対策の財源問題をどう考えるのですか。(読者)

 A コロナ対策では、政府が閣議決定した補正予算だけでも25・7兆円の国債の追加発行が予定されています。さらに、政府案にはない「賃金・収入の8割補償」や「イベント中止への補償」、医療・検査・介護などへの支援策の拡充などを実現するためには、さらに多くの費用が必要となります。

 「多額の支出をすることで、財政がますます危機になるのでは」と心配する読者から、「こうした対策に要する財源をどう確保するのか、党として示す必要があるのではないか」という意見が寄せられました。

 たしかに、今の政府の借金は1000兆円前後で、国内総生産(GDP)の2倍の規模にまで増えています。これを野放図に増やすことには賛成できません。ですから、日本共産党は、社会保障の拡充や消費税の減税を提案した際には、そのための財源案を提示するようにしてきました。

 しかし、社会保障や減税のように期間が限定されておらず恒久的に続くものと、災害や感染症被害のように巨額の対策費用がかかるとしても期間が限定されたものとでは、財源の考え方も違ってきます。社会保障や減税の場合は、その年に必要な費用を基本的にその年の財源でまかなう必要がありますが、災害や感染症の対策費用は、とりあえず借金でまかなっておいて、今後ある程度長期間かけて返済していくという方法が合理的だからです。

 仮に、「財源がないから」という理由でコロナ対策の費用を出し渋ったり、「財源確保の方策を固めてから」といって対策を遅らせたりすれば、感染が拡大・長期化して、国民の命が脅かされるだけでなく、経済もますます疲弊し、財政危機がいっそう深刻化することになってしまいます。

 同時に、大型公共事業や兵器の「爆買い」などの不要不急の支出を削減することも重要です。感染拡大防止の観点からも不要不急の事業は中止または延期し、その予算をコロナ対策の財源に充てるべきです。(垣)

 (2020・4・25)


pageup