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2020年4月20日(月)

中国・武漢 経済に深い傷

封鎖解除も客足戻らず

零細商店、支援求めデモ

 新型コロナウイルスのまん延で4月8日まで2カ月半にわたり事実上封鎖されていた中国湖北省武漢市の市民生活や経済は徐々に回復しています。ただ消費はまだ戻らず、商店主による抗議デモも起きています。(小林拓也)


 武漢市政府によると、封鎖解除以降、鉄道や飛行機、高速道路などで毎日約10万人が武漢を出入りしています。市内の公共交通も毎日のべ73万人が利用。自動車など大工場の生産はほぼ回復しました。

 一方、武漢在住の50代の男性は「付近の個人商店も少しずつ再開し始めたが、食堂はまだ閉じたままだ。当局は不要な外出を控えるよう求めており、商店の売り上げはほとんどないようだ」と語ります。

 中国誌『中国新聞週刊』4月20日号は、「封鎖により、企業の損失は大きく、従業員の給料も少ないため、市民の消費もしばらく縮小したままだろう」との専門家の話を紹介。100余りの中小零細食堂が連名で武漢市政府に要望書を提出し、家賃の減免や従業員の給与補償などを求めたと報じました。

 英紙フィナンシャルタイムズ(中国語版)などによると、9日に市内の繁華街で、数百人の商店主が家賃の減免などを求めて抗議デモを実施。直後に警察に鎮圧されました。同紙は、日本の自動車会社「ホンダの武漢工場などは政府の支援を受けられるが、零細企業は支援を受けられない」と伝えました。


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