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2020年4月12日(日)

“感染疑い来院”47%

大阪の開業医 マスク・消毒液不足の中…

保険医協会がアンケート調査

グラフ:大阪府保険医協会緊急アンケート

 大阪の開業医の多くが、深刻なマスク・消毒液不足の中で、新型コロナウイルスに感染した疑いのある患者の診察にあたっている実態が浮き彫りになりました。大阪府保険医協会が感染拡大による医療機関の影響について緊急アンケートを実施しました。4259医療機関にファクス送信し、8日現在、926件の回答を集約しました。

物品不足で支障も

 その速報によると、マスクと消毒液の不足で「支障がある」との回答は69・6%。マスクを消毒して再利用している事例が多数報告されています。マスクを従来の10倍の値段で販売するというファクスも、医療機関に流されています。

 感染の疑いのある患者の来院は「あった」が47・4%。うち、保健所(帰国者・接触者相談センター)へ紹介した際、「断られた」「電話がつながらない」が約6割に上りました。「相談センターと保健所に相談したが(なかなか電話つながらず)かかりつけ医で対応してと言われ薬処方で対応した」「患者に(帰国者・)接触者相談センターに連絡するように指示した。が、すべて『いつもの診療所で診てもらうように』と言われて当院に来院した」などの事例が報告されています。「保健所のスタッフが足りていないため、保健所のマンパワーを激減させてきた施策に問題あり」との意見も。大阪府保険医協会は同速報で「保健所機能が“崩壊状態”の中、地域医療を担う多くの開業医がマスクや消毒液不足の中で、新型コロナウイルス感染疑いの患者の診察にあたる状況がうかがえる」としています。

 感染拡大後の外来患者数が「減った」という回答は84・8%。20%以上「減った」は56・9%に及びました。収入減でもスタッフの給与、テナント料、保険料などの支払いは必要で、減収への補助や減税を求める意見が121件寄せられました。


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