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2020年4月11日(土)

増税にコロナ

消費税払えない。5%に戻して

兵庫の零細業者

 安倍晋三首相が新型コロナウイルスに関する感染拡大に伴い「緊急経済対策」を決定しました。しかし、経済危機の発端である、消費税10%問題には触れられていません。売り上げ減で苦しむ業者の思いは―。(遠藤寿人)


 「緊急経済対策」では、中小企業・小規模業者に対して最大200万円の給付が盛り込まれました。「ありがたいけど大した足しにならんわ。現金を1回きり渡されても、月々の返済に、右から左へ消えてしまう」。そう話すのは、兵庫県で従業員6人の零細企業を営む70代の社長Aさん。「肝心なのは消費税や税金を凍結してくれること」と言います。

 Aさんは独立して24年。特殊な材料の打ち抜き加工で、自動車やコンピューターなどの絶縁カバーを製造。小さい物で単価は1個7円。1万個単位で売ります。消費税が10%になったとたんに親会社から「仕事は出せん」といわれました。さらに、新型コロナのごたごたを理由に、300万~400万円あった仕事が、3分の1以下の100万円まで減らされました。

 仕事がなく1人辞め、2人辞め、10人いた従業員がいまは6人に。Aさんは「下請けいじめや。今月も赤字で資金繰りが大変。借金返済まで4年。倒産も想像するがなんとか娘につなぎたい」と苦しい胸の内を語ります。

 銀行で2000万円の追加融資を受けるかどうか悩んでいます。審査があり、借りても何カ月も持たない状態だからです。

 一番の問題は消費税の決算。Aさんは「消費税なんてとても払えない。安倍さんの話で消費税をどないするのか、ひとつも出てこなかった。共産党さんは5%に戻せといってる」と語り、こう続けます。「経済不況の一番は消費税。8%になって以降、なんぼ仕事をしても、消費税の納税分まで使わないとやり繰りできん。払うときにはお金を都合してこないといけない。こたえます」


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