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2020年4月10日(金)

新型コロナ 嗅裂がつまり嗅覚に異常

仏研究チーム報告

 新型コロナウイルスに感染した人に、においを感じなくなる症状がでることが相次いで報告されています。フランスのラリボワジエール大学病院の研究チームは、新型コロナウイルスによる嗅覚異常はかぜや鼻炎などによる鼻づまりとは違い、嗅裂と呼ばれる部位が炎症によってつまることで起こっているとする研究結果を米医師会誌『JAMA・オトラリンゴール・ヘッド・ネック・サージャリー』(8日付)に発表しました。

 研究チームは、においを突然感じなくなった40代の女性を診察。受診する数日前に頭痛や筋肉痛、せきがあったものの、発熱や鼻水はありませんでした。鼻鏡による観察でも正常でした。しかし、配偶者がコロナウイルスに感染している疑いがあったため、女性もPCR検査を受けた結果、感染していることが確認されました。

 研究チームは、花やキャラメル、チーズ、果物など5種類のにおいをつかって女性の嗅覚を調べましたが、いずれもにおいを感じることができませんでした。このため、女性の鼻腔(びくう)をエックス線CTとMRIで撮影した結果、嗅裂が炎症によってつまっていることがわかりました。

 嗅裂にはにおいを感じる嗅細胞があります。嗅細胞からの情報を脳に伝える組織などには異常がなかったことから、研究グループは、女性がにおいを感じなくなったのは新型コロナウイルスに感染することで嗅裂に炎症が起こってつまったためとみています。


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