2020年4月9日(木)
国際旅客数30%減の恐れ
国連世界観光機関の推計
新型コロナウイルスの観光産業への影響は深刻です。国連世界観光機関(UNWTO)の推計によると、2020年の国際旅客数が19年比で20~30%(2億9千万~4億4千万人)減少する恐れがあると見込んでいます。
隔離や渡航制限などの措置が世界各国に広がっていることや、重症急性呼吸器症候群(SARS=サーズ)が流行した03年時などのパターンをもとに推計したもの。
コロナ危機によって国際旅客収入は19年の収入の約3分の1程度減り、金額にして3000億~4500億ドル(約32兆~48兆円)減少すると見積もっています。
国際旅客数は、サーズが流行した03年は0・4%、リーマン・ショック時の09年は4%減少でした。
UNWTOは、観光業のおよそ80%は中小企業によって担われ、女性や若者に雇用機会を与えていると指摘。「数百万の職が失われる恐れがある」と警告しています。