2020年4月4日(土)
国税庁が大規模研修へ
埼玉・和光 多人数の接触避けられず
政府や自治体が新型コロナウイルスの感染拡大防止を呼びかける中で、国税庁が税務大学校和光校舎(埼玉県和光市)で6日から千人規模の研修を予定していることが分かりました。
同校の担当者によると、新入職員を対象に行う専門官基礎研修で、全国各地から約1200人が参加予定。うち9割が校舎内の寮で生活し、期間は6月22日までとしています。
研修中は参加者にマスクの着用を呼びかけ、教室やエレベーター前に消毒液を配置。教室では密集しないように前後の間隔をあけて着席し、机と椅子の消毒や1時間に1回程度の換気を行うなど「対策を講じた上で実施する」と説明しています。一方、近隣に住む研修生は公共交通機関を利用して通学し、昼食時は校舎内の食堂に集まるなど多人数の接触は避けられない状況です。
和光市内では裁判所職員総合研修所も6日から研修を実施。最高裁によると、1年間の研修で全国から約230人の参加を予定しているといいます。
同市は3日までに、税務大学校と裁判所職員総合研修所に対し、不要不急の外出の禁止など感染拡大防止対策の徹底を求めました。松本武洋市長は「市民の皆様にさまざまな自粛要請をお願いしている中で、このような研修実施は適切ではない」との談話を公表しています。