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2020年4月3日(金)

きょうの潮流

 106人。核戦力を運用する米戦略軍の関連部隊で新型コロナウイルス感染や自主隔離で勤務から外れた兵士の数です。米誌ニューズウィーク(3月23日電子版)が伝えています▼ペリー元国防長官のウェブサイトによると、米国ではブロークンアローと呼ばれる核兵器重大事故がこれまで33回ありました。1980年には核弾頭搭載の弾道ミサイル発射施設で、落下した工具がミサイルに衝突。燃料が流出し、爆発する事故が起きています▼感染拡大を受けた記者会見でリチャード戦略軍司令官は「任務遂行に影響はない」と語りました。しかし感染が広がれば、核事故の危険が高まることはないのか、心配になります▼戦略軍司令部はネブラスカ州にあります。エスパー国防長官は2月、同司令部を訪れ、核戦争演習に参加。国防総省高官はロシアによる欧州への核攻撃に核兵器で反撃するシナリオだと述べました。米軍が核演習の詳細を明らかにするのは珍しく、予算獲得が狙いともいわれています▼米ロ核戦争で何が起きるのか。米プリンストン大学は約4分間の動画にまとめ、ウェブサイトで公開しています。世界地図の上で核攻撃が各地に広がり、最後に示されるのが「9150万人」という数字。戦争の最初の数時間だけで出る死傷者数の推計値です。背筋が凍ります▼感染拡大の中、グテレス国連事務総長は「世界のあらゆる場所で即時停戦を」と呼びかけました。今こそ世界が力をあわせるとき。核戦争の準備など、もってのほかです。


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