しんぶん赤旗

お問い合わせ

日本共産党

赤旗電子版の購読はこちら 赤旗電子版の購読はこちら
このエントリーをはてなブックマークに追加

2020年3月31日(火)

「引き出し屋」規制ぜひ

引きこもり支援うたい、暴力行為

被害者ら会見

 「ひきこもり支援」をうたい暴力行為などの人権侵害をくり返してきたと訴えられている「あけぼのばし自立研修センター」を運営する「クリアアンサー」社(東京都新宿区)の破産申立と第1回債権者集会開催をうけ、被害者らが30日、都内で会見しました。被害対策弁護団は「計画的な倒産で、極めて悪質」として業者の法規制などを求めました。

 同センターは「引き出し屋」と呼ばれています。親らに不当に高額な契約金を支払わせ、入所させた若者らを施設へ強制連行し、監禁、労働などを強いていたことで、昨年2月、元入所者と親が損害賠償を求め提訴。裁判進行中の同年12月23日に同社は突如破産を申し立てました。訴訟は中断し、民事上の責任追及が不可能に。入所者は契約途中にもかかわらず自宅等に戻されました。

 30代の長男を入所させていた母親(77)は、契約金として2000万円以上を支払ったといいます。「息子は今も引きこもり状態。悔しい気持ちでいっぱい。行政などが積極的に支援してくれていれば」と語りました。

 「引き出し屋」は全国各地にあり、監督官庁や法規制がないなか、自立支援とは無縁の違法行為を繰り返していると指摘されています。被害対策弁護団は国に対し、実態調査や法規制、行政によるひきこもり支援の抜本的な充実を求めました。


pageup