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2020年3月29日(日)

きょうの潮流

 1週間ほど前に行った上野公園の桜みちは通行止め。デパートは臨時休業、駅も街なかも人影はまばら。週末の首都の風景です▼東京や大阪をはじめ、各地で自治体の長が外出を控えるよう求めています。新型コロナウイルスの感染拡大をうけての要請ですが、住民の不安も広がっています。「重大な局面」「まさにぎりぎりのところ」などと危機感ばかりで、安心して暮らせる保障や支えが見えないからです▼呼びかけがあったあと、買いだめに走る人でスーパーのレジは行列。入場を制限する店もあり、米やインスタント食品の棚は空っぽ。一方で飲食や観光、文化・イベント関連は大損害をこうむっています▼「なにを楽しみに生きていけばいいのか」。新聞の投書欄にお年寄りの声がのっていました。よく集まっていた仲間にも、子や孫にも会えず、家に引きこもっている。こんなさびしい状態がいつまでつづくのか―▼経済活動が縮こまるなか、廃業に追い込まれる業者も増えています。苦境にあえぐ人たちに直接、補償や支援が届くよう政府や自治体は一刻も早く動くべきです。自粛だけ求め、あとは自己責任ではあまりにも無責任ではないか▼そんななか、週刊誌が報じた1枚の写真が批判を浴びています。桜を背景に芸能人らと写った安倍首相の妻、昭恵氏。このご時世、しかも自身がかかわった森友問題で自殺した職員の手記が公開され、国会でも問題になっているときに…。世間をあざ笑うかのような姿に国の冷たさが重なります。


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