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2020年3月23日(月)

きょうの潮流

 「毎日大変だよ」。子も親も祖父母からも、悲鳴に似た嘆きが聞こえてきます。「一律休校」によって、学校の役割の大きさが改めて実感させられる日々。その学校の存在そのものを脅かす動きが各地で起きています▼京都市では市が小学校の跡地をホテルなど民間に売り渡す計画が大問題になっています。大阪市では「小学校つぶし」条例が維新、公明の賛成で可決されるというとんでもない事態が起きています▼大阪市の条例は12学級から24学級(支援学級除く)を適正規模とし、11学級以下の小学校を統廃合の対象とするというもの。市教委発表の対象校は84校ですが2019年5月時点で11学級以下の学校は105校(大阪教職員組合調べ)。市内の公立小学校の3割強にあたります▼生野(いくの)区では小学校を12校から4校に統廃合する計画が進められ保護者や住民の猛反発を受けています。この統廃合が進まないなかで出てきたのが「小学校つぶし」条例です▼すでに統廃合された浪速(なにわ)区では、「交通量が非常に多い幹線道路を3本渡り、踏切も一つ渡って通学することになった」と不安に思っていたら3年後には児童数が増えて校舎新設計画。「なんのために統廃合したのか」と父母▼「小規模学校、少人数学級の方が行き届いた教育ができるのでは」「統廃合で遠くなる通学の負担や安全は」「地域の文化や防災の拠点としての小学校の役割をどう考えるのか」。住民の声に耳を傾け学校の役割の大きさと存在の重みを改めて考える時です。


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