2020年3月11日(水)

新型コロナ　集団感染防止　３条件避けて

(1)換気悪い(2)密集(3)手届く距離で会話

専門家会議が呼びかけ

（写真）新型コロナウイルス対策を検討する政府の専門家会議が公表した集団感染が起きやすい場所（専門家会議の資料から）

　新型コロナウイルス対策を議論する政府の専門家会議は９日、会合を開き、国内で爆発的な感染拡大は進んでおらず、「一定程度、持ちこたえている」との見解を公表しました。他方で、当面は増加傾向が続くとして、警戒を緩めないよう呼び掛けています。

　これまでに屋形船、スポーツジム、ライブハウスなどで小規模の集団感染が報告されています。見解は、集団感染がおきた場所に共通するのは、(1)換気の悪い密閉空間だった(2)多くの人が密集していた(3)互いに手を伸ばしたら届く近距離での会話や発声が行われた―の３点だと指摘。これら３条件がそろう場所や場面を避けるよう要請しています。

　国内でいったん抑制できても、しばらくは再流行してもおかしくない状況が続く可能性があると強調。保健所の負担を減らすため帰国者・接触者相談センターの機能を保健所以外に担わせるなど「早急に人的財政的支援策を講ずるべき」と求めています。

　「緊急事態宣言」が出されている北海道については、検討したデータが２週間前のものであることから、対策の効果を評価し公表できるのは１９日ごろだとしています。