しんぶん赤旗

お問い合わせ

日本共産党

赤旗電子版の購読はこちら 赤旗電子版の購読はこちら
このエントリーをはてなブックマークに追加

2020年3月8日(日)

なんだっけ

海洋発射型核巡航ミサイル(SLCM)って?

 Q トランプ政権が開発に着手するSLCMとは?

 A トランプ政権は2018年2月に公表した新たな「核態勢の見直し」(NPR)で、ロシアや中国などを念頭に、核戦力の大増強を打ち出しました。その一つが、オバマ前政権が退役を決めた核巡航ミサイル(核トマホーク)に代わる新型の海洋発射型核巡航ミサイル(SLCM)です。米国防総省は22年度予算に開発費を計上し、「7~10年以内」に配備する計画です。SLCMを含め、「低爆発」の「小型核」を次々に配備する計画で、核兵器使用のハードルを下げています。「核兵器のない世界」を目指す世界の流れに真っ向から反する動きです。

 Q 日本への影響は。

 A 日米両政府は1960年の日米安保条約改定に伴い、核兵器を搭載した米艦船・航空機の寄港・通過を容認する核密約を締結。日本への核持ち込みが常態化していましたが、90年代に入り、米政府は戦略原潜を除き、艦船から核兵器を撤去していました。SLCMが配備されたら、再び、日本に寄港するイージス艦や攻撃型原潜に核兵器が搭載される危険があります。

 Q 日本政府の対応は?

 A 安倍政権は、世界で唯一の戦争被爆国でありながら、核兵器禁止条約に背を向けるばかりか、トランプ政権のNPRに「歓迎」を表明しました。米国防総省は、新型核弾頭W76―2について、「とりわけアジアの同盟国から」支持する声があったとしています。

 今、求められるのは核密約の廃棄と、核兵器禁止条約に署名する政府をつくることです。

 (2020・3・8)


pageup