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2020年2月24日(月)

きょうの潮流

 番組制作のトップに女性はゼロ。在京の民放テレビ局で働く男女の格差があらわになっています。民放労連の女性協議会が昨年調べ、明らかにしたものです▼メディア総合研究所が発行する『放送レポート』最新号がその調査報告を特集しています。そこからは、差別に声を上げられない風土があること、女性の登用が進まないことがさまざまな弊害を生んでいる実態が見えてきます▼テレビ局の女性キャスターたちが、絶大な権力を誇るCEO(最高経営責任者)からセクハラを受けていた―。全米で最も視聴率の高いFOXニュースの実話をもとにした映画「スキャンダル」が日本でも公開されています▼解雇された元キャスターが告発し、裁判を起こしたことで次々と明らかになる被害。会社側は謝罪し巨額の和解金を支払い、政界にも強い影響力をもっていたCEOは辞任に追い込まれました。2016年の激震は「#MeToo」運動の先駆けともいわれています▼主役のひとりを演じたシャーリーズ・セロンさんは、今は多くの勇敢な女性たちがみずからの経験を共有するようになったと。そうした運動のおかげでセクハラは組織全体の問題であり、きちんと向き合う必要があるとみんなが悟ってきたと話しています▼国民の意識づくりに大きな影響をおよぼす巨大メディア。先の報告は番組を通じて男性優位の風土が日本中で再生産される危惧を示しています。そして、私たちがすべきことは、おかしいと思ったら声をあげることだと。


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