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2020年2月9日(日)

主張

「緊急事態」改憲

国民の不安に便乗許されない

 新型コロナウイルスによる肺炎の感染拡大を口実に、憲法に「緊急事態条項」を新設し、緊急の時に国民の権利を制限できる改憲をしようという声が、自民党幹部などから相次いでいます。もともと「緊急事態条項」の創設は、9条への自衛隊の明記などとともに、自民党改憲案の柱の一つです。新型肺炎への対応は、現行憲法下で十分可能であり、改憲策動と結びつけるのは全くの筋違いです。国民が不安に思う問題を利用して、改憲論議を進めようというのは不謹慎です。

国民の権利を制限する

 新型肺炎の感染の広がりにからめて「緊急事態条項」の創設を露骨に持ち出してきたのは、自民党の伊吹文明・元衆院議長です。新型肺炎の感染拡大が「緊急事態の一つの例。憲法改正の大きな実験台と考えた方がいいかもしれない」と派閥の会合で発言しました(1月30日)。2月1日には自民党の下村博文選対委員長(前改憲本部長)も、「人権も大事だが、公共の福祉も大事だ。(国会での改憲)議論のきっかけにすべきではないか」と講演の中で述べました。

 衆院予算委員会の審議の中では1月28日、日本維新の会の議員が「緊急事態条項」と新型肺炎をからめて改憲論議の促進を迫りました。これに対し安倍晋三首相は、「緊急事態条項」をどう位置づけるかについて、「大いに議論をすべきもの」とし、「国会の憲法審査会の場において、与野党の枠を超えた活発な議論が展開されることを期待している」と答弁しました。

 「緊急事態条項」は自民党などに以前から導入論があり、2017年5月に安倍首相が表明した明文改憲の中でも打ち出されました。自民党が18年3月にまとめた改憲の「条文イメージ(たたき台素案)」には、憲法9条への自衛隊の明記などとともに、「緊急事態条項」の創設が4本柱の一つとして盛り込まれています。

 「緊急事態条項」の創設は、大規模な災害などの際、法律でなく閣議決定による政令だけで、国民の権利を制限しようというものです。自民党案では大規模な災害などとしていますが、戦時などの「有事」に拡大する意見も出ています。時の政治権力に巨大な権限を集中させることは、人権を侵害し、民主主義の機能を停止させる危険があると、批判が上がっています。

 与党からも新型肺炎には現行制度で対応できており、改憲議論は必要ないと異論が出ています。感染の広がりに対する国民の不安心理に付け込む改憲論は、悪質な便乗型の改憲策動です。自民党の一部幹部らが言い出した議論は改憲先にありきの“ためにする”議論です。一片の道理もありません。

安倍改憲策動やめさせる

 改憲に固執する安倍首相はことあるごとに、「私自身の手で成し遂げていく」と、自民党総裁任期中の改憲強行の表明を繰り返しています。しかしその企ては、自民党改憲案の国会提示が4国会連続でできなかったことにも示されるように、首相らの思い通りには進んでいません。新型肺炎の感染拡大を口実に「緊急事態条項」創設の議論が浮上してきたのも、改憲勢力の焦りの表れです。

 改憲発議に反対する新しい署名に取り組むなど、安倍改憲を阻止する世論と運動を、全国津々浦々で広げようではありませんか。


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