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2020年1月17日(金)

第28回党大会

第二決議案についての中央委員会報告
幹部会副委員長 山下芳生

 日本共産党第28回大会で15日、山下芳生副委員長がおこなった第二決議案についての中央委員会報告は次の通りです。


写真

(写真)第二決議案の報告をする山下芳生副委員長=15日、静岡県熱海市

 第二決議案についての中央委員会の報告を行います。

 党建設について、党大会で独立した決議案として提案するのは今回が初めてのことであります。“わが党にとって、いまが党建設でなんとしても後退から前進に転ずる歴史的時期である”との認識と決意にたってのものでしたが、第二決議案は全体として歓迎され、党建設への新たな意欲が生まれています。

 報告は、全党討論を通じて第二決議案がどう受け止められ、実践が始まっているか、決議案を力に党建設で生まれている新しい前進の芽に着目して行います。

「党勢拡大大運動」の到達点について

 はじめに、昨年9月の7中総決定が呼びかけた「第28回党大会成功をめざす党勢拡大大運動」の到達点について述べます。

 党大会にむけて、全党は大会議案の全党討論とともに、第27回党大会現勢の回復・突破を目標として、「大運動」にとりくんできました。

 党員拡大では、「大運動」通算で、2533人の新しい党員を迎えました(拍手)。党大会として、この間入党された新しい党員のみなさんに心より祝福と歓迎のメッセージを送りたいと思います。(拍手)

 「しんぶん赤旗」読者の拡大は、9月以降4カ月連続で前進し、「大運動」の通算で日刊紙1865人、日曜版8464人、電子版317人、あわせて1万646人の増勢となりました。

 前大会現勢を回復・突破したのは、党員では福岡県と37地区、日刊紙では沖縄県と10地区、日曜版では4地区となっています。

 前大会で倍加をめざすことをよびかけた『女性のひろば』は、大会後の3年間に5369人の前進となり、徳島県と8地区が倍加を達成しました。

 こうした前進は、全党のみなさんの大奮闘によるものであります。中央委員会として、心から敬意を表します。

 党勢の現状は、党員は27万人余、「しんぶん赤旗」読者は、日刊紙、日曜版、電子版をあわせて約100万人となっています。

 「大運動」の期日は1月末です。この党大会を跳躍台に、目標総達成のために全力をつくそうではありませんか。そして、2月以降も、この前進の流れを絶対に中断させることなく、党創立100周年をめざす党建設の目標にむけて、末広がりに党勢拡大運動を発展させようではありませんか。(拍手)

第1章「党建設をめぐる歴史的情勢」、第2章「党建設の現状をどう見るか」について

 決議案第1章、第2章の討論を通じて、全党が一つになって危機を打開し、党建設で前進に転じようという一体感、連帯感が生まれています。「私たちの苦労と努力が決議案に盛り込まれている」「みんなで打開しようという決意を感じた」という声がたくさん寄せられました。全党を信頼し、党組織の実態をつぶさに明らかにしましたが、それがしっかりと受け止められ、情勢と党のリアルな現状に立脚し、地に足のついた決意が広がっています。

 決議案は、「危機とともに大きな可能性がある」という点に目を向けることを訴えました。全党討論では、「危機は感じているが、可能性は本当にあるのか」との率直な思いも出されています。いま全党が、党づくりで前進する「客観的可能性」と「主体的な力」について深くつかむことが重要です。

(1)党と国民との関係の変化が劇的に進展

 決議案第1章は、党建設の現状を歴史的視野でとらえ、党勢の後退が続いた大きな要因として、1980年の「社公合意」によって「日本共産党を除く」壁が築かれたこと、1990年前後の旧ソ連・東欧諸国の支配体制の崩壊によって厳しい逆風を受けたことを述べたうえで、今日、国民のたたかいによって、わが党をとりまく客観的条件に大きな変化が生まれていることを強調しました。

 そして第2章では、「日本共産党を除く」壁の崩壊が、党と国民との関係に大きな変化をもたらしていることを、いくつかの角度から示しました。

 決議案発表後も、党と国民との関係の変化が、劇的な形で示されています。

新しい友人との絆、信頼がいっそう深くなっている

 昨年11月、立憲民主党の議員の質問中に、安倍首相が自席から「共産党」とヤジを飛ばしました。言語道断のヤジですが、驚いたのは、党外のたくさんの方々が、安倍首相による共産党攻撃を、日本の民主主義への攻撃ととらえて、これに反撃したことであります。ハッシュタグ(#)をつけて「#共産党は私だ」「#共産党は仲間だ」とSNSで多くの方が発信し、マスメディアからも注目されました。

 共闘でともにたたかっているある衆院議員が、「天皇制反対の共産党と一緒に集会に出るのか」というツイッターでの言いがかりに対し、「共産党の2004年綱領をお読みください」「不正確なレッテル張りはお控えください」と、公然と反論したことも話題となりました。

 これらは、市民と野党の共闘の中から生まれている信頼の深まりを示すものではないでしょうか。

若い世代に党へのマイナスイメージはない

 若い世代に党へのマイナスイメージがなく、いわば「白紙状態」であることも明らかになっています。

 昨年11月の高知県知事選挙では、党県委員の松本顕治さんが「オール野党」の候補者として奮闘しました。4割の得票を獲得する大健闘をし、投票日の出口調査によれば20代の得票では相手候補を上回りました。

 若い世代と党との間に「壁」がないことは、高知県に限ったことではありません。昨年12月、「NHK政治マガジン」が、ある大学教授による政党への感情を聞く意識調査(1800人)を紹介しました。共産党への「感情温度」を「好き」を100、「嫌い」を0としてたずねたものですが、20代、30代は、わが党への支持が比較的高い60代、70代よりも高い数値となっています。若い世代には、党が十分知られてはいないものの、同時に拒否感も少ないことがあらわれています。

労働運動、国民運動でも「壁」が崩れ、共同が進んでいる

 国民のさまざまなたたかいにおいても、「日本共産党を除く」壁の崩壊によって新たな変化が生まれています。労働運動のナショナルセンターを超えた共同が一歩ずつすすみ、わが党も参加する統一行動が広がっています。連合系労組の幹部が公然と日本共産党の候補を応援し、わが党の幹部と一緒に連合の役員がならんで野党統一候補勝利のための訴えを行うなどの光景が、各地に生まれています。ジェンダー平等、気候変動の抑制をはじめ、さまざまな課題で自発的な市民運動が起こり、わが党との信頼関係が生まれています。


 決議案でも述べましたが、1980年の「社公合意」によって築かれた「日本共産党を除く」壁は、わが党が党建設で前進するうえでの大きな障害となりました。この「壁」は、労働運動、平和運動をはじめ、国民のたたかいにも分断をもたらし、職場や若い世代の党建設にとりわけ否定的影響を与えました。

 しかし、いまや「壁」は崩壊しました。市民と野党の共闘で政治を変える新しい時代が始まり、その中で重要な役割を果たしているわが党に、これまでの枠を超えた広い層から、新たな期待と信頼が寄せられています。まさにいま、「日本共産党が、党建設で後退から前進に転じる歴史的情勢が生まれている」のです。

 重要なことは、こうした「歴史的情勢」は自動的に生まれたものではないということであります。「日本共産党を除く」壁が立ちはだかっていた時代にも、わが党の同志たちは、国民と結びつき、各分野の切実な要求を実現するために不屈にたたかいました。党建設の努力を営々として続けてきました。そうした奮闘、努力の積み重ねの上に、国民のたたかいと相まって、今日の新しい情勢はきりひらかれました。

 いま一つ、「歴史的情勢」は現在進行形であるということも重要です。第一決議案で述べているように、また、昨日の各党、各会派の代表、ゲストのあいさつにも示されたように、4年半前に始まった市民と野党の共闘は大きく前進し、いまも発展中です。その中で、安倍政治と厳しく対決するとともに、共闘発展のために真剣に誠実に力をつくす、日本共産党への信頼は日々高まっています。

 自らきりひらいた、そして日々進行している「歴史的情勢」を、なんとしても党建設、党勢拡大での前進に実らせるために、全党が心ひとつに奮闘しようではありませんか。(拍手)

(2)党建設で前進をきりひらく主体的力はある

 決議案は、党建設で前進していく主体的力があることを明らかにし、「わが党が、他にはない潜在力、先駆的な力をもっていることに、深い確信をもとう」とよびかけました。

 1960年代、70年代に入党した世代が、さまざまな社会的経験、党員としての蓄積を生かし、全党をけん引するかけがえのない役割を果たしています。「大運動」でも、大会議案に励まされ、数年ぶり、十数年ぶりに党勢拡大にたちあがり、結びつきで次々と「赤旗」読者を増やす党員が生まれるなど、この世代が元気に活動していることはわが党にとって誇りであり、大きな力です。

 2600人を超える地方議員が、日々住民の利益を守って活動していることが、国民の苦難軽減とともに、党づくりの力ともなっています。この間も多くの人々が、地方議員の献身的活動に触れ、“共産党への見方が変わった”と結びつき、信頼を強め、入党しています。

(3)綱領一部改定案が、国民の探求にこたえ、誤解・偏見を解く力に

 「大運動」の実践を通じて、綱領一部改定案が、党と国民との関係を前進させる大きな力になることが、共通した確信となっています。

 とりわけ若い世代の中では、一部改定案が、入党の決意を引き出す最大の力となっています。資本主義を乗り越えて、すべての人間の自由で全面的発展が可能となる未来社会をめざす綱領に感動して入党した学生、気候変動の問題を、資本主義というシステムの根本的変革が問われる問題と位置づけた一部改定案に強く共感して入党を決意した若い農業者など、綱領一部改定案は、日本と世界の前途への展望を示す科学的文書として、若い世代の探求と響きあっています。

 保守層にも、綱領の内容が伝われば、党への見方が大きく変わります。一部改定案は、中国などに関わる誤解と偏見を解き、新鮮な共感に変える力をもっています。

 綱領一部改定案を力に、党と国民との関係をいっそう発展させ、党建設でなんとしても前進をきりひらこうではありませんか。


 このように、客観的可能性においても、主体的力においても、いま党建設で前進に転じる条件はおおいにあることを強調したいと思います。

 強く大きな党づくりは、いま歴史的岐路を迎えています。一方では、現在日本社会で果たしている党の役割が果たせなくなるような危機に直面しています。しかし他方では、後退から前進へと転ずる大きな可能性が存在しています。この両面を深くとらえて、党づくりで新たな躍進の時代をきりひらくために、ともに力をつくそうではありませんか。

第3章「党創立100周年までに、野党連合政権と党躍進を実現する強大な党を」について

 決議案第3章で提起した党建設の「五つの目標」は、「100周年に向けた新たな挑戦に喜びを感じる」「これをやらなければ未来は開けない」と、大変歓迎され、正面から受け止められています。「五つの目標」にそくして、支部の「政策と計画」、県・地区の「総合計画」をつくろうとの議論もはじまっています。

 報告では、この目標のもつ意義について述べたいと思います。

野党連合政権と党躍進を実現する大志とロマンを込めた目標

 第一に、「五つの目標」は、野党連合政権に道を開き、党躍進を実現するという大志とロマンが込められた目標です。

 第一決議案が提起した、市民と野党の共闘の発展と日本共産党の躍進をかちとるという「日本の政治を変える二つの大仕事」をやりぬくには、どうしても党の自力をつけなければなりません。共闘勝利と党躍進を一体的に追求してたたかった過去3回の国政選挙の最大の教訓は、共闘勝利と党躍進の両方をかちとるには「党の自力が足らない」ということでした。とりわけ、「850万票、15%以上」の比例目標をやりぬくには、少なくとも、目標(1)で掲げた「党員拡大と、『しんぶん赤旗』読者拡大を、持続的な前進の軌道に乗せ、第28回党大会時比130%の党をつくる」ことが、絶対不可欠です。

 党綱領で掲げた民主的改革の課題を、いよいよ現実のものとするために、どうしても必要な党建設の目標が「五つの目標」です。全党が、その大志とロマンを胸に奮闘しようではありませんか。(拍手)

世代的継承を軸にすえ、党勢を着実な前進の軌道に乗せる目標

 第二に、世代的継承を軸にすえ、党勢を着実な前進の軌道に乗せる目標です。

 決議案は、目標の(2)で、「青年・学生と労働者、30代~50代など、日本社会の現在とこれからを担う世代のなかで党をつくることに特別の力を注ぎ、この世代で党勢を倍加する」こと、「同盟員の倍加を掲げている民青同盟の建設を、党と民青の共同の事業としてやりとげる」こと、そして目標の(3)で、「空白の職場・地域・学園や、社会のさまざまな分野で活動する人たちのなかに党の支持をひろげ、党をつくる」ことをよびかけました。この提起は、わが党の現状から言えば、若い世代のなかでの党づくりが、党建設全体の成否を左右する死活的な課題となっているという認識に立ってのものです。

 世代的継承を成功させ、党建設で後退から前進に転じるという歴史的事業をやりきるならば、新たな自信と確信を全党にもたらすことになるでしょう。「850万票、15%以上」の得票目標はもちろん、さらに「どの都道府県、どの自治体・行政区でも10%以上の得票率を獲得する」という新しい峰も見えてくるでしょう。当面の野党連合政権と党躍進をかちとるだけでなく、未来にわたって社会変革をすすめる党への大きな転換点となるでしょう。

 そうした長期的展望をひらくうえでも、世代的継承を軸にすえ、党創立100周年までに必ず党勢を前進の軌道に乗せようというのが、決議案の提起です。

党の質的建設を抜本的に強める目標

 第三に、党の量的前進と一体に、質的建設を抜本的に強めていく目標です。

 党建設の目標では、(4)で、「新入党員の成長が保障され、一人ひとりの初心、可能性が生きる党をつくる」こと、(5)で、「すべての党員が、党綱領と科学的社会主義を学習し、誇りと確信をもって党を語れるようになる」ことを提起しました。

 党の現状は、党員数や「赤旗」読者数の後退とともに、原則的な支部活動や党生活の崩れ、配達・集金活動や党機関財政の困難など、党の質的強化が求められている課題が少なくありません。

 また、市民と野党の共闘を成功させながら、日本共産党ならではの役割を発揮し、積極的支持者を広げ、党躍進をかちとるためには、党の理論的・政治的力を高めることがどうしても必要となります。

 決議案がよびかけた党綱領の一大学習運動は、情勢を主導的にきりひらく強く大きな党をつくるうえで、要をなす課題となっています。

 いま、質的建設を抜本的に強めてこそ、党建設の危機を打開し、わが党の政治任務を果たすことができる――このことを肝に銘じて奮闘しようではありませんか。(拍手)

第4章「基本方針を堅持しつつ、党づくりの改革・発展に挑戦を」について

 決議案第4章には、「この内容をみんなで議論し、具体化すれば前進できると、明るい気持ちになった」「具体的にどう党建設をすすめていくのか、これまで以上に発展させていて、党建設への展望が持てた」など積極的な受け止めが寄せられています。

 さっそく、支部会議で、それぞれの党員の趣味や参加しているサークル活動、さまざまな運動への参加が交流され活発な議論になっています。支部の現状にむきあって、支部長や支部委員会を選出する、全員が話せる支部会議にする、配達・集金活動の分担、綱領学習会の開催など、決議案を生かした支部活動の前進がはかられています。

 8中総では、中央として、こうすれば前進できるというできあがった答えを持っているわけではない、全党のみなさんと一緒に探求・開拓するなかで答えを見つけていきたいと述べましたが、全党討論と「大運動」を経て、決議案第4章が、支部、地区、都道府県の探求・開拓の確かな指針となることが明らかになっています。

 報告は、(1)わが党の事業を、若い世代に継承する課題をいかにしてやり遂げるか、(2)支部と党員がもつ力を引き出す要である、党機関の活動をいかに発展させるか、この2点に絞って、中央として全党の経験から学んだことを中心に行います。

(1)わが党の事業を、若い世代に継承する課題を、いかにやり遂げるか

 党建設の「五つの目標」で提起した「青年・学生と労働者、30代~50代など、日本社会の現在とこれからを担う世代のなかで党をつくることに特別の力を注ぎ、この世代で党勢を倍加する」という目標に向かって、前進を開始した党組織がうまれています。そこには全党が学び、生かすべき貴重な教訓があります。

多種多様な結びつきを生かして、若い世代を党に迎えている

 決議案は、「党員がもっている多種多様な結びつきに光をあて、さらに新しい層や若い世代のなかに結びつきを広げることを励ましあおう」と提起しました。若い世代から多くの党員を迎えているところでは、党員や支部・グループのもつ多種多様な結びつきが出発点となっています。

 埼玉・さいたま地区委員会は、8中総後の地区委員会総会で、地区委員長から、50代以下の倍加で1000人、20代以下は3倍化をめざすことを次の「総合計画」に具体化したいと提起しました。支部がもつ対象者のなかで、50代以下に目が向くようになり、「大運動」で迎えた32人の入党者のうち、14人が50代以下となっています。入党した人は、「無農薬野菜をつくる会」の結びつき、労働組合の役員、元市議の学童指導員の時代のつながり、党員の近所づきあいや兄弟などで、まさに一人ひとりの結びつきと、参加している自主的活動から党に迎えています。こうした結びつきが、現在のわが党の主力となっているベテランの党員の活動から生まれていることも重要であります。

 東京のある地区委員会では、各市委員会に地方議員などによる青年学生担当を配置したことを力に、昨年春の時点では、民青同盟員1人だった大学で、8人の同盟員、4人の党員を迎え、民青班と党支部を結成しました。その最初のきっかけは、40代の市議が、「子どもの貧困」への支援活動で学生たちと結びつき、「赤旗」読者になってもらい、1人の学生党員を迎えたことです。その後、新歓でも民青への加盟が広がり民青班を結成、学習と成長を支えるなかで、5月に党支部を結成しました。さらに、参院選では、学生党員が「社会は変えられる」「政治は自分たちのためにある」と学生に支持を訴えるようになり、共産党に好意的だった学生を次々民青に迎えています。

 この間、インターネット・SNSでつながった若い世代が、地域・職場・学園の党組織と結びつき、入党しています。中央としても、「しんぶん赤旗」電子版無料お試しキャンペーンなど、新しい努力を始めていますが、ネットを活用して結びつきを広げる努力をさらに発展させていきたいと思います。

党員拡大のあり方を変える努力が、若い世代を迎える力となっている

 決議案は、「綱領と規約から離れた党員拡大のあり方を改善し、『支部が主役』に徹して、ともに学び、ともに成長する姿勢で働きかける」ことを強調しました。この方向での努力が、さまざまな結びつきを生かし、若い世代を党に迎える力となっています。

 青森県委員会は、これまでの党員拡大が、「すぐに入りそうな人だけ」「綱領は渡しておけばいい」という拡大だったことを真剣に反省し、2回、3回、4回と働きかけて党に迎える努力を強めるなかで、「大運動」で入党された33人中17人が50代以下となっています。ある病院党組織では、参院選で、「選挙に行かなかった」「誰に入れたらいいかわからなかった」という職員が多数いたことを衝撃的に受け止め、党に迎えたい人を各支部でだしあうと50人にのぼり、「ミニ集い」を開いて入党を働きかけました。入党のよびかけは1回で終わりにせず働きかけた内容を共有し、「次はこういう話をしよう」とくりかえし働きかけて、「大運動」では30代、40代の3人を迎えています。

 大阪・木津川南地区委員会は、かつて入党の基準をあいまいにした党員拡大によって、迎えた入党者の多くが離党になり、支部にさまざまな困難を背負わせたことへの深い反省にたって、規約どおりの「支部が主役」の党づくりに一貫して努力し、前党大会以降、5割を超える支部が入党者を迎えました。地区は、支部で対象者をだしあい支部が働きかけること、綱領と規約を認めること、「四つの大切」を理解し納得してもらうこと、日刊紙購読の位置づけを強めること、などにこだわって党員拡大をすすめ、党機関の側に「支部が主役」の党員拡大とはいえない弱点があったときには、機関としての反省を述べて、支部と話し合って解決するようにしています。「大運動」では、第二決議案を実践し、“断られたら終わり”“働きかけたら嫌われる”などのためらいを乗り越える支部への援助を重視し、12月は前大会後、党員を迎えていなかった四つの支部が新たに入党者を迎え、9人中5人が50代以下になっています。

若い党員の成長が、同世代での党づくり、党活動に活路を開いている

 決議案は、「一人ひとりの党員の初心と可能性が生きる党になろう」とよびかけ、「支部と党機関が協力して、若い世代の成長と活動の場を保障する」ことの重要性を強調しました。この方向で努力し、若い世代のなかでの党づくりに実った経験も生まれています。

 千葉中部地区委員会・千葉市緑区の党組織では、2015年の市議選で若い市議が当選しましたが、それを前後して、30代、40代の若い世代を対象とした後援会をつくり、カフェなどでの市政報告会、バーベキューなどで結びつきを広げ、50代以下が7人入党しています。入党者から地方議員に立候補した同志も生まれています。ある支部では、50代以下の支部員が35%になり、支部の主役となって、日刊紙の配達を担っています。支部会議は、労働者や若い世代は、日曜日に班会議をもち、ネットを使って日常的な連絡・連帯網を築いています。

 三重・南部地区委員会は、30代後半から49歳の党員を対象にした「真ん中世代党員会議」を3年間継続して開催してきました。綱領と科学的社会主義、大会決定など、毎回の学習を通じて成長した党員が、「集い」にとりくみ、仕事で悩んでいる幼なじみ、学生時代にいじめにあっていた同級生などに働きかけ、6人を党に迎えるとともに、それぞれ地区委員、支部委員、そして、国民運動団体の若手幹部などとなって力を発揮しています。


 紹介したこれらの経験は、決議案第4章の方向で奮闘し、いまもっている党の主体的力が発揮されるなら、若い世代に働きかけ、若い世代に党をつくることは可能であることを示していると思います。

 このあとの討論でも探求と開拓を交流し、学びあい、わが党の事業を若い世代に継承する仕事を、全党の力で必ず成功させようではありませんか。

(2)支部と党員のもつ力を引き出す要――党機関の活動をいかに発展させるか

 決議案は、「わが党のもつ主体的な力を引き出していくには、党機関の活動の重点を支部の援助におき、『政策と計画』をもった『支部が主役』の党活動を広げ、すべての支部、すべての党員が自覚的に参加する活動をつくっていくことが必要である。そのための系統的努力ができるように党機関の活動の刷新と体制強化をはかることが不可欠である」としています。

 どのようにしてすべての支部と党員の力を引き出せる党機関をつくりあげるのか、そのための党機関の体制強化をどのようにして行うかは、全国共通の課題であり、悩みでもあります。

 これらを打開していくうえで、地区委員会の活動と体制を強化している全国の経験に学んで、三つのことを強調したいと思います。

リスペクトの姿勢を大切に、チームワークの力を発揮する

 第一は、リスペクトの姿勢を大切に、チームワークの力を発揮することです。

 京都・北地区委員会は、非常勤の常任委員を増やし、支部指導や専門部活動を中断させない体制をつくっています。16年末に5人だった常任委員を9人に増やしましたが、ここでは3人のベテランの女性が非常勤の常任委員を引き受け、行政区を担当しています。この3人の方は、教員、大企業勤務、女性運動などでの経験も生かして丁寧な援助に力を発揮し、地域支部から大変歓迎されています。常勤の地区委員長と副委員長は、職場支部や青年・学生への援助を、選挙中も中断することなく行い、ベテランと若手の地区委員、支部が力をあわせて、世代的継承の努力を強め、前大会後14人の青年・学生と29人の労働者を党に迎えています。ここでは3年前に7割台だった党費納入率が、19年参院選では8割台に、現在は9割に前進していると伺いました。

 大阪・北福島地区委員会は、前党大会後、「退職党員の転籍は、党員が増えることと同等に大切なこと」と位置づけ、系統的にとりくみ、45人の退職党員が居住地域に転籍しました。地区で「転籍推進チーム」をたちあげ、退職党員の在職時代の党活動に敬意をもって話し合い、その思いや不安に耳を傾け、地域支部への紹介状をつくるなど転籍する党員の状況を事前に伝える努力もして、安心して転籍できるよう手だてをつくしました。こうした努力によって、地域支部で転籍した退職党員が役割を発揮し始めるとともに、職場支部の現役労働者のなかでの活動が強まって、連合系の職場のなかに党をつくる活動に粘り強くとりくんでいます。

 地区委員会の主体的な力がどこにあるかをよく討議し、リスペクトの姿勢を大切にして、常勤と非常勤、ベテランと若い世代など、党がもつあらゆる力を結集し、地区委員会と支部の活動を強化していくことは、党建設で後退から前進に転じるカギを担っています。党綱領実現をめざす大志とロマンのもとに、みんなの多様な力が生き生きと発揮される、日本共産党らしい“ワンチーム”をつくりあげようではありませんか。(拍手)

「支部が主役」の活動をひろげる努力を貫く

 第二は、「政策と計画」をもち、要求活動や党勢拡大に自覚的にとりくむ支部をひろげる努力、「支部が主役」の活動をひろげる努力を貫くことです。

 名古屋東・北・西・中地区委員会は、支部が国民の願いにこたえる活動や党勢拡大にとりくむことにこだわって支部を援助し、9割をこえる支部が「政策と計画」をもっています。6年ほど前まで、地区内の職場支部で週1回支部会議を開く支部は5%でしたが、現在は13%が週1回、8割以上の職場支部が月1回以上の会議を定例化しています。地域支部では支部長会議への結集が強まり、「集い」の開催が広がり、結びつきを生かした「赤旗」の新規読者の拡大も増えています。

 この地区が大事にしていることは、とにかく支部会議に足を運び、それぞれの支部の問題意識やエネルギーを引き出して、「これをやろう」と確認し応援することです。地区委員長は、「『政策と計画』にもとづく活動を通じて、職場や地域での党支部の存在意義を党員が実感し、生き生きと活動するようになってくる」と語っています。

 直面する課題をあいまいにしないでやりぬきつつ、同時に、いかにして法則的な活動を貫き、「支部が主役」の活動をうまずたゆまず広げていくか。これは全国の党機関が探求しているテーマだと思います。都道府県・地区委員会が「支部が主役」の活動を広げる法則的努力を貫けるように、中央委員会として決議案が示した指導改革を必ずやりぬく決意です。

ジェンダー平等の立場で、女性幹部を増やし、意思決定の場に女性の参加を高める

 第三は、ジェンダー平等の立場にたって、積極的に女性幹部を増やし、意思決定の場に女性の参加を高めることです。ジェンダー平等の立場で女性幹部を増やすことは、女性に対し、男性と同等の権利と機会を保障し、平等な地位をもって、組織の運動と活動に責任を果たそうというものであります。女性も、男性も、多様な性をもつ人々も、平等に、尊厳を持って、自らの力を存分に発揮できる党をつくろうではありませんか。

 現在、党員の女性比率は49・0%ですが、地区役員の女性比率は28・7%、都道府県役員の女性比率は27・1%、中央役員の女性比率は22・4%となっています。県・地区の常任委員に一人も女性がいない党機関も残されています。これまでも女性幹部を増やす努力はしてきたものの、現状は、なお大きな弱点となっているといわなければなりません。

 女性が介護・育児などの多くを担っているという社会的状況の改善をはかりつつ、党として、女性幹部を増やし、女性が力を発揮できる党機関へと活動改善をすすめましょう。

 女性幹部を増やし、意思決定の場に女性の参加を高めている党組織では、結果として、党のもつ力が、全面的に、生き生きと発揮される経験も生まれています。 

 女性幹部の比率を抜本的に高め、みんなが知恵と力を発揮できる党機関をつくりましょう。ジェンダー平等社会をめざす党として、世界の到達、さまざまな運動の到達に学び、この面からも、党活動の自己改革をはかろうではありませんか。(拍手)


 同志のみなさん。

 党大会にむかう全党討論と「大運動」では、経験豊かなベテラン党員の奮起も、若い世代の新鮮な意欲も広がり、決議案にもとづいて全党が新しい挑戦に踏み出しました。わが党のもつすべての力、綱領と規約で結ばれた全世代の力を一つに集め、党建設で新たな躍進の時代をきりひらき、党創立100周年を迎えようではありませんか。

 活発な討論をよびかけて、報告を終わります。(大きな拍手)


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